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身近な問題NEWS

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身近な問題について考えてい記事を配信。
 

なぜ逆走する?!:個人の資質ではなく道路の構造に問題があった🚘

本当なら東京ドメインを取りたかったこのサイトも、centuryアカウントで取れるドメインが横浜しかなかったために「.yokohama」となっているこのサイトも、ここに来てようやく横浜市の話題を扱うことが出来そうだ。
今回はANNニュースで放送されていた逆走事故について見てみたい。
Youtubeを見ていると高齢ドライバーによる逆走はよく見られるが、それにしても逆走された側はこれほど恐ろしいことは無いだろう。
多くの逆走は注意力や判断力の低下から起こると思われるが、同じ場所で2回も逆走が発生するとなると、個人の資質より道路の構造を疑った方が良さそうである。しかし、いったいなぜ同じ場所で2回も逆走が発生するというのか。
果たしてそれは「テレビ局に投稿されたのが2回」なだけで、本当はもっと多いと疑うべきではなかろうか。
いや、そもそもそんな道路が横浜にあるというのか。

場所は堀口能見台IC

逆走事故が発生した場所は金沢区にある堀口能見台インターチェンジだ。
高速道路から降りた車はここから国道16号に合流する。問題はこの合流するための道路が、インターチェンジから降りたばかりの車からして見ると、やや歪な形をしていることだ。本来、ドライバーとしては高速道路を降りた後、速やかに国道16号(幹線道路)に合流したい筈である。
ところが堀口能見台ICでは、細い一般道に放り出されてしまう。
こちらは秦野中井インターチェンジの姿だ。
高速道路を降りた後、速やかに県道71号へ入れるようになっている。
秦野中井ICと比べると、堀口能見台ICが如何に不親切な作りになっているかがわかるであろう。

堀口能見台ICはトラップ表示まで存在する

高速道路を降りた後、速やかに幹線道路に入れない。これだけでも不親切な作りの堀口能見台ICだが、トラップまで仕掛けられているのが手の込みようである。

堀口能見台IC(横浜市)ではなぜ逆走が多発するのか

緑枠で囲ったように、救いようもないのが矢印表示である。
ドライバーから見ると、左向き矢印が「あたかも正しい道を走っている」ように錯覚させる。
それにより、16号線から入ってきた一般道ドライバーと鉢合わせてしまうのである。
いや、逆に言うと、一般道ドライバーからすると、自分が逆走している気分になったとしても不思議ではない。
「なぜ逆走するのか」と言えば、それは堀口能見台ICが「逆走するように作られているから」としか言いようがないのだ。
「個人の資質の問題として逆走が起こった」のではなく、逆走するための仕組みがある。
金沢能見台IC。横浜市の中にこのようなインターチェンジがありながら、よく事故が発生しなかったものである。いや、単に今まで話題にならなかっただけなのかも知れない・・・。

高齢ドライバーの免許証返納を促す施策を考える

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神奈川県   2021/07/22   センチュリー・大橋
タグ:免許証

小池都知事「東京来ないで!」なら東京から企業を締め出しては如何か?

羽村市水道局

新型コロナウイルスが第4波などと言われるようになり、東京都でも感染の広がりを見せる中、小池都知事は「エッセンシャルワーカー以外はどうしても出勤が必要な場合を除き、東京へは来ないで欲しい」という旨の呼びかけを行った。
少なくとも首都圏において23区へ向かう上り列車は朝のラッシュが変わらず発生しており、留まることを知らない状況だ。
満員電車は文字通り密閉、密集、密接にあり、感染症に罹るリスクは高い空間である。
飲食店や旅行業界ばかり悪者にされているが、満員電車は紛れもなくウイルスを輸送している交通手段である。感染症を予防するという意味では、満員電車にはやはり乗らない方が良い。
しかしである。テレワークは日本ではなかなか進まず、7割出勤減は厳しい状態にある。残念ながら日本の労働者は会社と戦うことはしないため、どんなに都知事がサラリーマンに出勤をしないことを呼びかけても、会社人は会社が「出社しろ」と言えば出社するものなのだ。

そもそも東京一極集中を是正するプランニングが必要

どんなに都知事が「出勤自粛」を呼びかけても、それに従う会社人は殆どいない。会社人が従順なのは会社や上司に対してであって、都知事や総理大臣というのは二の次なのである。
それでも感染拡大を止めるために出勤を抑えたいと考えられるようになったのは、1年前より進歩したとは言えるだろう。もし感染拡大を抑えたければ、通勤をいかにさせないかが大事なポイントとなる。
ただ、ここで一つ疑問がある。感染拡大を防ぐなら、最も効果的なのは企業を東京から締め出すことではないか。言うなれば、東京に企業が集まり過ぎているから、働き口を求めて人も集中してしまうのだ。そうなれば当然感染は拡大するし、企業が集まる以上、三密を避けることもできないのだ。

23区に本社機能を持つ企業へ66%法人税を課してはどうか

東京に人々が一極集中していく要因は、産・官・学が東京に集中しすぎているということが大きな要因だ。
そのために省庁分散が必要であることは勿論だが、企業の分散もまた、必要なことである。
最も、直接的な政策として東京から企業を締め出すことは不可能であろう。江戸時代ではあるまいし、直接的に企業に対して「東京から出て行ってくれ」とすることは不可能だ。
となれば、間接的な手段として、東京23区に本社機能を持つ企業からは多額の税を徴収するのが良いのではなかろうか。
法人税は利益に対して掛かる税であるから、多額の利益を持って行かれてまで東京23区に本社機能を維持する必要があるのか、ということである。
具体的には66%法人税を23区に本社機能を持つ企業に負担してもらい、得た税を地方へ移転する企業への補助金として活用したら良い。反面、地方に本社機能と主たる事業所を構える企業には、税制面で優遇するのも良いだろう。
結局のところ、いくら都知事が「感染拡大防止の為に東京来ないで」と言っても、多くの会社人は会社の方針に逆らってまで都知事の言うことは聴かないのだ。
なら一番検討すべきは東京から企業を締め出すことであり、人も会社も集積しすぎた23区から多摩地域や埼玉県西部、西神奈川に分散していくだけでも、だいぶ危機管理としてはマシになるのではなかろうか。
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東京都   2021/04/16   センチュリー・大橋

白浜町に見る地方再建:トランスフォーメンションはビジョンから

白浜町:円月島(後ろから撮影)

デジタルトランスフォーメーションは言葉だけが一人歩きをし、各企業や自治体のトップは「DXの取り組み」なるものを打ち出しているが、実体は以前と何も変わらないままであることが珍しくない。
どことなくDXを単に業務のデジタル化の範囲で留まっている認識を持つ組織のトップは少なくない。
そもそも業務のデジタル化なるものはDXなど言われなくとも大なり小なり、どこもやっていることであり、今さらデジタル化を叫んだところで無意味である。DXはデジタルとトランスフォーメーションの2つの単語で構成されているが、本当に重要なのはデジタルの方ではなく、変革だ。
今後、組織がより良い発展をする上で、どんな姿があるべき姿であり、現状はどのように乖離しているのか。その解決にデジタルがどのように関わっていくのかを模索し、実践していくのがDXと言えるだろう。そうした意味では、DXの成功事例というのはなかなかに集まらないものではなかろうか。
尤も、DXの成功事例とは言わずとも、トランスフォーメーションに本気で取り組んでいる例はある。今回はそうした自治体の一つ、白浜町の例を見てみよう。

白浜町の掲げるシラコンバレー構想

「あの丘の上で何かやっとるみたいなんや。まぁ金になるようなことをやってるんやろうな。」
地元の住民はそう言って浜辺から丘の上の方向を指さす。
温泉で有名な和歌山県にある小さな町、白浜町。人口は22,000人程度の小さな自治体だが、夏は多くの観光客で賑わう白良浜がある。
海の水は大変綺麗で、三段壁や千畳敷、円月島など人気の夕陽のスポットも抱える白浜町は、観光客が年間300万人訪れる。
産業形態としては観光産業が盛んであるが、現在、白浜町が積極的に呼び込んでいるのがIT産業だ。
働くと休暇を同時に行うワーケーションも2017年から導入しており、小規模な自治体ながら先進的な取り組みを行っている。
町内にあるITオフィスは第一オフィス、第二オフィス共に満室状態であり、産業誘致はなかなか上手く行っている自治体と言えるだろう。
そんな白浜町が掲げているビジョンがシラコンバレー構想だ。その名前の通り、白浜版のシリコンバレーを目指すというものである。
この取り組みはゴール地点としては白浜町のシリコンバレー化をゴール地点としたものだが、この取り組み自体は白浜町のみでやっているわけではない。和歌山県、南紀白浜空港、NEC、ホテルシーモアなど、複数の顔ぶれがシラコンバレーを創るための活動に関わっているのだ。

組織の枠組みを超えて動ける変革を起こせるか

シラコンバレー構想を見ていくと、デジタルトランスフォーメーションで求められていることというのも、大まかに見えてくるのではなかろうか。
白浜町は発展にあるべき姿として「シラコンバレーを目指す」というビジョンを打ち出している。その「あるべき姿の実現」に向けて、白浜町として持っている強みは何かを把握しつつも、シラコンバレー実現に向けて「どんなパートナーと行動するべきか」も良く割り出していると言えるだろう。
単にRPAを導入するであるとか、書類をデジタル化する、テレワークをするなど、これ自体は単に業務のデジタル化の範疇でしかない。根本的に大事なのは変革を起こし、その上でどのように組織や社会を良くしていくのか。ここが重要なトランスフォーメーションだと言えるだろう。
果たして本気のDXは一企業、一自治体の組織内だけで完結するものなのかどうか。本当に変革を起こすために必要なのは一組織主義的なものではなく、いかにコラボレーション力を強くしていくかではなかろうか。
白浜町はしシラコンバレーを目指すという、ある意味で明確なビジョンを持っていた。その目指す方向性に向かってどんなタスクが必要なのかを割り出した上で、ワーケーションの先駆けになり、そこにNECの顔認証システムが関わっている。
トランスフォーメーションの出発点はビジョンから。自らの強みを活かして町の再建をしている白浜町。コロナの後押しもあり、白浜へのIT企業進出は加速するのかもしれない。

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和歌山県   2021/03/12   センチュリー・大橋

菅義偉「緊急事態宣言は必要ない」⇒世間はそうは思っていない模様

会見に臨む小池都知事

東京都の新型コロナ感染拡大が止まらない。
224人、243人と新規感染者数は増大を続けており、今後も1日当たりの新規感染は増えていくだろう。
小池都知事は「夜の街」を名指しで主要感染源と位置付けたが、なんのことはない、既に「昼の街」でも感染の拡大は続き、満員電車への乗車などで伝染しやすい環境作りが整っているため、一日当たりの新規感染者数が「本来あるべき姿」に戻っただけのことだ。
よって何の対応も取らなければ東京都での新規感染者は増大し、GoToキャンペーンによって全国への拡散が進むだけの話に過ぎない。
小池都知事は「都民の移動は自粛を(後に訂正)」と呼びかけたが、これに対する菅官房長官の対応は「移動の自粛を一律に要請する必要があるとは考えていない」という反論であった。
最終的に小池都知事は政府に足並みを揃えることになったが、果たして世間は菅官房長官の言う「緊急事態宣言が必要ない」と考える状態なのか。
それは2つの数字から探ってみたい。

圧倒的な小池支持率の背景

2020年の都知事選前は毎日新聞の調査でも小池支持率51%、読売新聞の世論調査では立憲民主党支持者さえもが約40%が小池を支持していた。
反面、安倍内閣の支持率は低迷し、一時期は30%を下回った。
安倍内閣の支持率低下と小池都知事の支持率上昇は端的に言って「コロナ対応」の一言に要約される。
確かに安倍内閣の不祥事として黒田検事長の定年延長問題や河合夫妻の選挙買収問題と言ったものがクローズアップされているが、実はそれ自体は世間の世論に対して大きな影響を与えているわけではない。コロナ禍における対応がどれだけ迅速だったか、的確だったかが求められているのであり、その評価としての内閣支持率30数%とも言えるだろう。

緊急事態宣言中より下がる株価

日経平均こそ2万2千円台をキープしているが、個々に見ると、緊急事態宣言中より株価が下がっている銘柄もある。
まず上が東京都に於ける新規感染者数の推移だが、次に株価を見てみよう。
すかいらーく。ここは緊急事態宣言中の水準に株価が下がりつつある。
優待の権利が6月30日であったため、権利を得た優待株主が一気に売りに出たと見られる。
外食産業の場合、コロナ以外にもバッタによる食料供給難化リスクも後押ししているであろうから、今後、感染拡大に伴って更に株価が低下することが考えられる。

川崎重工の低下も進んでいる。これはコロナに伴うボーイングショックの影響も大きいが、それ故に日本の三大重工はほぼ似たような動きをしている。
再び株単価が1500円を下回った川崎重工は、コロナ前から鉄道、バイク、船舶事業で赤字、或いは殆ど利益を出していない。利益は航空宇宙開発、プラント、ロボット事業から出している。その中でも航空事業はボーイングからの受注が減ることが株価に大きな影響を与えた。
今、世界各国は鎖国中の状態である。
今後感染者が増えれば鎖国期間が長引くため、場合にとよっては緊急事態宣言をしないことが投資家の印象を悪くしている可能性がある。
恐らく日経平均が21500円を下回る可能性は薄いが、個々の銘柄で見れば、緊急事態宣言を出さないことがかえって投資家の心象を悪くしているという可能性は大いにある。

テレワークも進まず・・・

緊急事態宣言中こそテレワークをやったものの、宣言解除と同時にテレワークも解除した企業も少なくない。
6月からテレワーク解除した企業もあるが、7月は更にテレワーク解除した企業が増えたという。WHOも新型コロナのエアロゾル感染はあり得るという立場を示した。
その場合、夜の街以上に深刻なのは、テレワーク解除後の通勤電車だ。
WHOも新型コロナのエアロゾル感染の可能性はあると見てきている。エアロゾル感染があり得るなら夜の街以上に、通勤電車がウイルスを拡散させる危険性が高い。
ただ、日本の場合、テレワークは強制しない限り通勤の文化が維持されるだろう。
Twitterでは「緊急事態宣言が必要だ」と考える意見が一定数みられ、株価の動きも銘柄によっては緊急事態宣言中より芳しくない動きをしている。
このままの動きが続けば東京の新規感染者数は500人/日を超える日も遠くはないだろう。その場合、経済再開までの動きはより深刻に鈍化するかもしれないが、それを小池都知事や政府が認知できる日は来るのか。難しいところである。

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東京都   2020/07/11   センチュリー・大橋
タグ:地方政治

それでも都民の小池支持が減らない4つの理由

2020年の都知事選は小池百合子の圧勝に終わるだろう。これほどつまらない選挙というのもなかなか珍しい。
既に結果はわかりきっており、11月に控えたアメリカ大統領選挙と異なり、エンターテインメントとして楽しめる要素も全くない。
小池百合子の大勝利で大勢は決しているため、なんなら選挙すらやらなくて良いという意見すら聞こえる。
読売新聞の世論調査では立憲民主党支持者の中からさえ小池を支持する者が4割近くおり、党としては宇都宮健児を推薦し、意見の相違によって須藤元気を追放することになったにも関わらず、肝心の立憲支持者は宇都宮健児にNoを突き付けたのだ。
なお、先の毎日新聞でも小池百合子が最も支持を集めたが、この調査は産経新聞以外のどの新聞社が調査しても同じ結果になるであろう。日経、朝日はおろか、東京新聞が調査をしてさえ、結果は同じになると見てよい。

学歴詐称疑惑も小池支持は揺るがない

小池百合子を巡る問題に学歴詐称疑惑があるが、いくら学歴詐称疑惑があろうと都民の小池支持は変わらない。そもそも日本人の行動規範は法治主義に則ったものでは無いし、小池は積極的な支持者というのは殆どいないが、消極的に小池を支持している都民がたくさんいると言って良い。折しもコロナ騒動が小池を味方したため、小池百合子の盤石はより強固なものになるだろう。
なぜ都民の小池支持は揺らながないのか。その理由を大別して次の4つが挙げられる。

①コロナ騒動の中における『頼りにならない安倍と頼れる小池』の図式の成立
②23区の圧倒的な経済右派地盤と日本人特有の保守(前例主義)的気質
③過激な支持者がいないということのプラス作用
④巨大都市特有の人間関係の希薄さ

これらの原因により、小池百合子の基盤はより固まったと見てよいだろう。

まず小池はコロナショックを上手く味方につけることができたと言える。3月~4月段階において、都民はロックダウンを望む声が大きかった。動作はかなり遅かったものの、小池自身もロックダウンをしようとしたことは都民からは評価されたと言って良い。むしろロックダウンを渋った安倍の支持が低下し、世論としては「頼りにならない安倍に、頼りになる小池と吉村」という図式が概ね成立していた。

次に都知事選の最終的な命運を左右するのは、やはり23区の結果である。
ここにおいて小池は圧倒的優位だ。もとより23区は自民党の支持基盤であり、もっと言えば経済右派が有利な土地柄だ。加えて日本人の気質としては前例主義的な気質が挙げられる。
小池百合子は確かに公約を1つも果たせなかった。それでも任期は全うした上、コロナ騒動も相まって、都民は新しい知事を任命するより小池に続投してもらった方がリスクは少ないと判断しているとも言える。

都民にとって小池百合子は益も無いが害も無かった

少なくとも現実世界の東京で、小池百合子を熱心に批判する人というのは殆どいない。ネットでは右派左派双方から嫌われる小池だが、現実世界では「良くも言われないが悪くも言われない」が小池のポジションだ。それ故、小池には過激な支持者がいない。これは選挙、とりわけ低投票率が続く中においては有利に働く。
選挙における政治戦というのは、過激な支持者が結果的に無党派から嫌われることが往々にしてある。宇都宮健児、山本太郎にはやはり過激な支持者がいることがマイナス要因として外せない。この点、小池にはこれが無いのである。よって無党派から見た小池はそこまでマイナスには映らないのだ。
加えて経済右派が強い理由とも重なるが、大都市では「隣の号室の住民の顔すら知らない」ということも珍しくなく、こうした希薄な人間関係がベースの東京において共助や公助の考え方は根付きにくい。それ故に「共助・公助より自助」という価値観が根付き、左派が23区で票を取れないことが必然の流れになる。
基本的に左派が票を取れるのは南北多摩地域となるが、西多摩はこれまた自民党の支持基盤となっているため、左派が都知事になれることは99%無いと断言して良いだろう。東京都に於ける左派と右派の戦は3倍近い兵力差があるのだ。

都知事選に負けても成功な山本太郎と負けたら失敗な宇都宮健児

都知事選というのはすべからく右派が勝つ。いや、仮に今の現状で左派が勝てたとしても、都知事として何もできずに終わることは間違いない。それが議会構成を見れば明らかだ。
2020年現在、都議会の構成は127議席中、都民ファースト50席、自民党と公明党で55席を占めている。つまり、この中で宇都宮健児や山本太郎が都知事になったとしても、何もできずに4年が過ぎるのだ。いや、4年持てば良い方で、任期を全うできずに政治家として終わる可能性が低くない。
今回の都知事選によって都民ファーストはより強くなるかもしれないし、そうならなかったとしても自民党が勢力を取り戻していくだけだ。
それでも山本太郎は都知事選に出たことに意義はあるだろう。
れいわ新選組は普段テレビで取り上げてもらえることがないため、都知事選は国政に向けたコマーシャルとして活用することができる。都知事に立候補すればマスコミは山本太郎も映さざるを得ないため、こうしたテレビに今後国政選挙に出馬予定の候補者を映しておくことは意味がある。
その意味で山本太郎は出馬した時点で成功なのだ。
一方、宇都宮健児はどうか。
もしあくまでも都知事にこだわる場合、彼が政治家になれるチャンスは永久にやってこない。果たして国政に出ることは考えていないのであろうか。
小池百合子もキャリアパスとしてニュースキャスター⇒自民党議員⇒環境大臣を経て都知事へとなっている。つまり今後も都知事を目指す場合、まず国政議員として実績を出す方が早道なのだ。
2020年都知事選の投票率はおよそ45~48%の辺りになるだろう。この中において、投票へ行く都民の多くは小池支持が揺らがない。国政に向けた宣伝に活用するであろう山本太郎に対し、宇都宮健児は何を得るのか。もし国政を目指さないのであれば、宇都宮健児は選挙にかけたカネを失うだけとなるだろう。

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東京都   2020/06/30   センチュリー・大橋

Origamiの家賃3憶円:なぜそこまでして東京都心に拘るのか

キャッシュレス決済の促進が政府主導で進められ、PayPayがキャンペーンを強く打ち出して攻勢を強めて行く中で、事実上の経営破綻に陥った企業もある。
Origamiは日本におけるスマートフォンを使ったキャッシュレス決済の先駆けとも言えるような存在であったが、2020年、遂に社員の約9割をリストラすることになり、約8年の歴史に幕を閉じることになった。

2.2憶円の収入に家賃は3憶円

最終的に買収されることになったOrigamiだが、最終的な企業価値はなんと259万円。株式の価値は1株1円という状態にまで陥った。
そんなOrigamiが入っていたビルは六本木ヒルズ。家賃は3憶円である。
かたやOrigamiの売上は約2.2憶円。つまり従業員の給料も考えると、ほぼ1.5憶円の赤字は確定であろうか。とにかく収入に対する出費が異常に高い状態となっており、経営破綻も当然の結果と言える。
そもそも一体なぜ六本木ヒルズに入っていたのかも謎であるし、せめて東京都であれば立川市や町田市、府中市などにオフィスを構えていれば、家賃は相当抑えられたであろう。一体なぜ六本木ヒルズに入っていたのかは定かではないが、ブランド力を考慮したものであろうか。

小池都知事には都心一極集中を解消する気は無いのか?

IT企業には大別してWEB系企業とSIer(システムインテグレーター)の二種類があり、神奈川県の川崎市にはメーカー系のSIerが多く事業所を構えている。一方、WEB系企業は東京都心にほぼ一極集中している。Origamiも御多分に漏れずのWEB系IT企業と言えるだろう。エンジニアのコミュニティもほぼ東京都心に集中しており、横浜市ですら勉強会の開催は少ない。
さて、場所が東京都だけに小池都知事の手腕が気になるところではある。
そもそも小池都知事は満員電車を解消させることを掲げ、2階建て電車で満員電車を解消させると言っていた。
しかし、現実的に考えれば満員電車を解消させる手段は東京一極集中の解決をさせる以外になく、都知事としてできることは如何に都心の企業を立川や八王子などに分散できるかが問われるところである。が、今現在、残念ながらそれを解消させる動きはない。
仮に都心一極集中を解消させる動きに向かったとしてOrigamiが六本木ヒルズに入らずにいられたかどうかは定かではないが、ある程度は郊外にも職場のあるSIerと比べ、WEB系IT企業は都心一極集中が解消されないままだ。恐らくこれは今後もベンチャーIT企業は六本木ヒルズや東京ミッドタウンを目指す傾向が続くのかもしれない。
しかし、身の丈に合わない意識の高さで高額な家賃を都心で払い続けるより、郊外で満員電車から解放されながら伸び伸びと働く生き方は推奨されていかないものなのか。改めてWEB系企業の仕事の在り方が見直されて欲しい事件ではある。

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  2020/02/06   センチュリー・大橋

川崎南武物語-台風19号の爪痕を歩く❶

川崎市幸区の多摩川河川敷

令和元年の台風19号は記録的な雨に見舞われる災害となった。房総半島の被害は取り立てて大きく、千葉が元々の地形として島であったこと、かつ政府の対応も遅かったことで、住民は心身ともに削られることとなった。
一方、川崎は川崎らしい荒れ方を見せ、武蔵小杉のタワマンは狂気の厠、南武線のラッシュで腹を下して散布する者あり、流石はカワサキであると言わざるを得ない荒れっぷりであった。
その荒れようは勤務先の川崎のとある工場でも大きな話題となり、食事中に話題にしないよう堪えるのは大変だったものである。

かつてのオアシスは今…

臭気や瘴気にまみれた南武線だが、それでも多摩川河川敷はオアシスであった。多摩川の水は普段はなかかな澄んだもので、撮る角度によっては漫画の世界のように青い。

台風19号の前にも15号という、これまた強い台風はあったものの、15号は多摩川河川敷の姿を様変わりさせるほどまでにはならなかった。すぐに元通りの多摩川に戻ってくれたものである。しかし、19号の影響力はすさまじいものがあった。

川崎リバーサイドパークはバンカーだった場所が池になっており、落とせばそのまま1ペナルティーが発生する状態だ。大田区側はサイクリングロードが泥で埋まってしまい、その泥が「道だ」と勘違いした私は泥に深く足を突っ込む羽目になる。
持っていかれる靴、汚れるシャツとズボンはもう見るに堪えない醜態ぶり。そんな私を見ていた自転車乗りの青年はあまりの泥の凄まじさに立ちすくみ、そして私にこう聞いた。

「こ、これどうやって帰ったら良いんですか?」
「私に聞かれても(苦笑)」

思わず「いやいや、君、私の惨状を見てたでしょ(笑)」と思いつつ、再び川崎リバーサイドバークに戻ってズボンを水で洗ってその時は帰ったが、二週間程度では泥は殆ど乾かなかったということである。
台風19号はそれまでのカワサキの地形を変えてしまった。南武線沿いの貴重なオアシスも、堆積した泥が見事に景色を変えてしまったのだ。

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  2020/01/06   センチュリー・大橋
タグ:環境問題

在りし日の651系:常磐線は再び仙台まで行ける特急はできるのか

スマートフォンゲーム『ステーションメモリーズ』にて温泉娘コラボでんこ獲得のため、群馬へ行くことになった。
乗ることにした列車は臨時特急の草津83号。
かつて群馬方面の在来線特急は旧国鉄車両の185系で運用されていたが、今回上野駅で目にした列車は651系車両であった。
651系特急車両はかつて『スーパーひたち』という愛称で上野~仙台間を結んでいたが、東日本大震災に伴い、いわき止まりになる。
震災前、常磐線は最も近いところでは第一原発から2km程度しか離れていない区間もあった。
思えば仙台からの帰り道、浜通りはソフトバンクの電波が全く繋がらない区間もあり、その間は太平洋を眺めながら過ごしたものだ。昼に仙台を出ても上野に着くころには夜になる。
「新幹線使えば良くない?」
そんなツッコミが入りそうではあるが、個人的に新幹線より在来線の方が愉しく、やはりスーパーひたちには復活して欲しいと思える何かはある。

一応2019年度末には復活予定だが…

JR東日本の計画としては、2019年度末には常磐線の全線を復旧させる見込みのようだ。それに伴って特急列車も都区内~仙台への便を復活させるようである。
本来なら約9年ぶりの運行再開を喜びたいのだが、かつて通った2Km圏内となれば、まだまだ線量は高めだ。
大熊町の線量調査によれば、2019年3月段階での線量調査は図書館南十字路で2.76μSv、中央大霊園中央で5.14μSvとなっている。福島第一原子力発電所へ取材した下野新聞の記者によれば、宇都宮市の線量はおよそ0.04μSvとのこと(下野新聞:線量計手放せる日願いより)。これは空間中の線量だ。

もちろん特急ひたちの乗客は長い間原発の20km圏内にいるわけではないから、乗客の心配というのはしなくて良いだろう。ただ、測定されているのはあくまでも空間中の線量だ。地面となると話は変わってくる。福島原発の事故対応もまだまだ収束しておらず、チェルノブイリ原発すら解決がなされていないことから、30年60年と長いスパンで対応していかなければならないだろう。その中で無理に常磐線を復旧させなければならないかは、やや疑問は残る。
乗り鉄としては仙台まで特急が再開するのは喜びたいところだが、復旧作業に当たっては作業員の健康的負担が大きいのではなかろうか。

651系はJR東日本初の特急車両で、在来線区間を時速130kmで走れる初の車両でもあった。同時に原発事故に運命を狂わされた初の車両にして、再び太平洋を見ることのないまま次の車両へバトンタッチをすることになる(一部は富岡~いわき間を普通列車で走る模様)。
小田原から下田を走る車両は伊豆クレイルとして車内を改造されて観光列車となり、群馬を走る特急が国鉄車両からコイツに置き換わった。いつの間にか特急あずさの車両も様変わりしていたし、ゆくゆく国鉄車両は東日本区間から姿を消すだろう。
しかし、どんな特急車両を見ても、原発事故に巻き込まれたのは651系ただ一つである。
常磐線は『本線』と名の付かない路線としては最も長く、仙台駅から暫く東北本線と並走し、岩沼で分かれて太平洋沿いを長い区間、単線で走る。四ツ倉駅から伏線に、いわき駅からは見慣れた青いE531系電車が走るようになり、日暮里で再び東北本線と合流するドラマチックな路線だ。
かつて仙台で719系を見て、岩沼~いわきをほぼ孤独で走り、いわきから403系やE531系を見てきた651系。
原発事故に巻き込まれて以来、いわき以北は行けなくなり、今は毎日ウンザリするほどE231系と対面しているコイツは今、何を想いながら走っているのであろうか。尤も機械に感情があるわけではないので、651系自体が何かを考えていることは無いはずだが、運命に翻弄された651系は今、群馬と伊豆でセカンドキャリアを歩んでいる。

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  2019/11/03   センチュリー・大橋

下がらぬ多摩川の水位<ー堆積した土砂で緑道が消滅!!ー>

台風19号の影響力は1週間経った川崎で尚残っている。多摩川の水位が下がらないのだ。
前回は六郷土手からの多摩川の様相を眺めていたが、改めてガス橋から川崎方面へ南下してみると、改めて台風19号の影響力が伺える。
ガス橋から更に南下すること約1㎞。多摩川大橋を渡って大田区に入ると、堆積した土砂によって緑道が埋まっていたのだ。

膝下まで埋めてくる堆積土砂

大田区の緑道は土砂によってほぼ消失している。それでも人の足跡があるからそこを歩いてみようと思うと、ズボっという音と共に自分の体が埋まって行く。
靴は完全に土砂に飲まれ。膝下まで足を埋め尽くしてしまう。
その状態を見ていたとある若者もまた、自転車を押しながら自分の帰り道に困っていた。
少し歩くと再びその若者が立ち尽くしており、一言「これどうやって進めば良いんですか?」と尋ねてくる。尋ねられたところで「貴男さっき私がどんな目に遭ったか眼前で見てたでしょ(苦笑)」と返すしかないのだが、それくらいに絶望的な程に土砂は堆積している。
加えて大田区や川崎市は下水は合流式なので、堆積した土砂には排泄物が混じっていることが更なる絶望を誘ってくる。その事実を裏付けるかのように腐卵臭が私から漂い、これが学校生徒だったら確実にイジメの対象になりそうだと思うくらい絶望的な臭いが私から発せられていた。
川崎市側は堤防の上に歩道が整備されているため、再び川崎市側に戻って帰ることになったが、無論、川崎市側も土砂の堆積が凄まじいことになっている。
リバーサイドバークゴルフ場は湿地と化し、バンカーに落とせばそのまま池ポチャで1ペナルティー発生する状態となった。土砂でグリーン以外が埋まったのか、普段は緑に覆われたゴルフ場が茶色に染まっている。
土砂でうめつくされたさいわい歩道橋近くの憩いの場(川崎市幸区)
さいわい歩道橋の近くにあるこの憩いの場も、土砂によってコンクリートが埋まり、立ち入ることができない。
残念ながら翌週も台風20号と21号によるダブル台風の影響を受ける可能性が予報で出ており、かつ22日も大雨の可能性が示唆されている。
当面、これらの土砂が固まることはないだろう。そして、埋められた緑道を復活させるには大きな工事が必要になりそうだ。
果たして住民が緑道を歩いて探索できるのはいつになるのか。先行きは良くなさそうである。

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  2019/10/20   センチュリー・大橋
タグ:環境問題

川崎南武物語-どんなに気取っても小杉は川崎:南武線沿いなんだよ‼❶

令和元年、台風19号。風は殆どなかったものの降水量が凄まじく、多摩川は氾濫したことが話題になっていた。
水位の下がらない多摩川を前にして小田急と京浜東北線は立ち往生し、しかしなぜか動く京急を前に私は川崎にいた。既に川崎勤務から抜け出していたにも関わらず、とりあえずステーションメモリーズ、略して駅メモのメモリールートというのもを作りたくて蒲田を目指していたのが実際だ。
しかし京浜東北線は動かず、かといって歩いていくのは億劫だったため、結局は川崎で過ごすことになる。
台風が過ぎ去った川崎の河口部。どうやら河口部は被害が極めて少なかったらしく、蒲田民と川崎民は台風19号で増水した多摩川を観光して楽しんでいた。
台風19号後の多摩川:大田区側から撮影(六郷土手)
夕日をパシャパシャスマホでパシャ。不謹慎ながら台風が来ない限り見れない湿原の登場により、多摩川観光を楽しむ地元民達は普段見れないその絶景をカシャカシャカシャカシャ撮っている。そこに川崎民の逞しさを垣間見た気がしたと同時に私もまた、普段見れないその絶景は不覚にも心を奪われるものであった。
そんな刹那、武蔵小杉でとてつもない事件が起きていたことを、ネット経由でしることになる。

タワマントイレ狂騒曲

ネットニュースを見た時、思わず「小杉に行かなくて良かった・・・」と胸をなでおろしたものだ。
マンションの扉が腰まで埋まるほどに茶色い物体が扉を埋め尽くしている。道端は全て茶色。
「多摩川の土砂が流れ込んだのか?」
そうではない。雲鼓である。
前回の台風15号では電車の中で雲鼓を漏らしてしまった乗客がいた。そして台風19号ではタワマンから雲鼓が漏れてしまったのである。
南武線は台風15号で脱粉電車の名前を欲しいままにしたが、武蔵小杉は雲小杉の仇名を獲得した。それどろこかJRにまで風評被害が及び、横スカ線の蔑称まで送られることになる。そして悲しいことに、武蔵小杉タワマンのトイレ故障の原因は多摩川氾濫が全く関係がない。
そもそも武蔵小杉は多摩川まで約1㎞離れているし、多摩川氾濫のせいなら向河原駅は水浸しであり、南武線は動けない。

中河原駅や平間駅の方が多摩川は近く、もっと言えば川崎駅も多摩川は駅から500mしか離れていない。そのため、小杉が多摩川氾濫の影響を受けていたら、私は川崎駅に辿り着けていなかったのだ。
武蔵小杉駅前の汚泥プールは下水処理が限界に達したために発生したもの。そして一部のタワマンで低層階の住民はトイレ使用禁止になり、上層階と低層階の住民で争いが起こったという。そしてなぜか風評被害を受けるブリリア武蔵小杉(実在のマンション)の有様を見るに、山間部では道路が流されたり地形が変わって孤立した人がいて大変な思いをしているというのに、武蔵小杉は全く別の方向性で大変な惨劇が繰り広げられている。
武蔵小杉のタワマンはワンルームで5000万円もした高額物件だったのだという。だが、一度トイレ使用禁止令が発令された物件が出現し、下水が噴出した武蔵小杉のタワマン街は、外の街ですら何度か雨が降ってくれなければ浄化されないであろう。正に御不浄である。今後は武蔵小杉の地価は下がり、タワマンは売りに出される部屋が出てくるだろう。
しかし、仮に売りに出された部屋が出たところで、低層階は雲鼓にまみれたかもしれない。よもや事故物件なのだ。
結局いくらハイカラぶっていても、武蔵小杉は川崎の宿命から逃れられない。紛れもなく武蔵小杉は南武線沿いであり、決して横浜にはなれないのだ。それが南武線クオリティー、カワサキ。
今後も台風が直撃するたびに川崎では雲鼓の話が出るのであろうか。ああ・・・今日も川崎は荒れている・・・。

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  2019/10/15   センチュリー・大橋
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