横浜センチュリー

📰Side Beach Journal
  • トップページ
  • 社畜が異世界に飛ばされたと思ったらホワイト企業だったが面白い
下層ページタイトル背景

新着情報詳細

このエントリーをはてなブックマークに追加

社畜が異世界に飛ばされたと思ったらホワイト企業だったが面白い

日本の漫画やアニメとなると主人公達は中学生~高校生辺りの年代が多く、大学生や会社員ものとなると作品数はグッと少なくなる。最近は異世界転生ものが多いが、なかなか「働く人」に焦点が充てられることは多くない。アニメ化されたものでは阿佐ヶ谷を舞台にしたNEW GAMEがあるが、あまり労働者物に需要は多くないのかもしれない。
とは言え2019年には面白い漫画の連載がされている。
社畜が異世界に飛ばされたと思ったらホワイト企業だった
流れ星に有給消化を願った粕森美日月に対し、方向転換してきた隕石・・・いや、流れ星にそのまま衝突。恐らくその時に会社のビルが損壊したのであろうか、元居た会社は倒産してしまう。方や、粕森本人は新しい会社に飛ばされ、新生活をスタートするのであった。

ホワイト製作所のホワイトな労働環境

粕森美日月
筆者もオフィスワークの仕事に入ってからは暴力や罵倒を受けたことは無いが、そうは言ったものの現業職では散々な現場を見てきた。
粕森の前社では業績が悪かった人間の発表や懺悔謝罪が行われたようだが、実は筆者がかつて働いていた某大手運送会社も業績が悪かったドライバーの発表が存在した。
異なる配置先で働いていた人なので謝罪させられていたかどうかは定かではないが、大元の運送会社も運送会社なら請負先も請負先で暴力は日常茶飯事であった。3年ほど前にそれをツイートしたところ、今もその運送会社の体質は変わっていないという。
残業が無いのが当たり前の会社に籍を置くようになってから他人事のように思えてしまうのだが、こうした旧態依然とした会社はまだまだ残っているのかもしれない。
一方、ブラック企業の体質に馴れてしまうと、ホワイト環境に馴れるのが案外時間が掛かる。
ホワイト製作所は有給の消化は当たり前であり、恐らく残業も殆ど無い会社なのだろう。業務配分においても適切に管理されていることは推測でき、福利厚生も充実した働きやすい職場であることがわかる。中途研修は二週間行われることも教育に力を入れていることが感じられていい。流石にここまでホワイトな会社は日本に限らずなかなか無いかもしれない。

現業職はまだまだブラックが強い

ホワイト製作所のようなホワイト企業もなかなかお目にかかれないであろうが、逆に粕森の前社のようなブラックぶりを発揮した企業はあるのだろうか。
大手のオフィスで働いていると、この変の感覚が少し理解はし難い要素はある。もちろん2016年に罰金命令が出されたジェーシービーのように、大手でも過重労働をさせていた企業もある。一応ジェーシービーは国際ブランドのクレジット会社である手前、多少はコンプライアンスを意識していたと思われるが、それでも労働管理をできていなかった辺りに日本の闇を見ざるを得ない。
加えてオリンピック関連で言えば建設現場の労働者が過労で亡くなっている上、電通でも高橋まつり氏の命が失われている。
完全にブラック企業の思考に染まった粕森の言動も極端な気がしないでもないが、一方で現業職ではまだまだエム・アンド・エム有限会社のように従業員に対して体罰を行う企業も珍しくは無いのかもしれない。技能実習生に対するハラスメントも行われるなど、日本の労働現場は課題が山積みのままだ。
なかなか会社員ものの作品が多くない日本のアニメ・漫画業界だが、こうしたエンターテイメントで日本の労働現場の在り方が客観視され、少しでも社会が良くなることを願いたい。その意味でも「社畜が異世界に飛ばされたと思ったらホワイト企業だった」は面白い作品になりそうではある。
労働環境   2020/03/08   センチュリー・大橋
PAGE TOP