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Year 2026

Year 2026 一覧

〚PEファンドの違和感〛セクター分散の仕方などが不自然である⓶

QC視点で見たPEの危うさ

内灘町役場

プライベートエクイティファンドの仕組みがオルカンの非公開市場版に近い以上、参加者が求める安心感もインデックス投資家と一致しやすい。
ただし、最大の違いは出口の狭さにある。

今回観察したニューバーガー・プライベート・エクイティファンドは、一般的なPEファンドと比較すれば、流動性資金を確保している点を強みとしていた。
総資金の約5分の1を流動性資産として維持している設計は、確かに業界内では比較的良心的である。
それでも、出口が狭いという本質は変わらない。
筆者が投資信託、とりわけオルカンに対して根源的な疑問を持つのもこの出口戦略である。
株価上昇をリターンとみなす思想に対し、筆者は一貫して配当や利息のみを利回りと考えている。
株価成長を前提とするインデックス投資は、出口時点で多数の解約者が重なる局面に脆弱性を持つ。
特に20〜30年後、日本の高齢化がさらに進行した時代には、連鎖的な解約需要が顕在化する可能性がある。

投資信託の本当に怖い部分は、入口ではなく出口なのである。

ファンドの「業務改善」とQCの業務改善は別物である

PEファンドの特徴は、投資先企業の経営に深く関与し、利益改善後にM&Aなどで売却益を狙う点にある。

ここで筆者が強い違和感を覚えたのは「業務効率改善」という言葉の定義である。

QC検定2級の知識を持つ立場から見れば、業務改善とはQC七つ道具や新QC七つ道具を用い、工程能力指数や品質指標を改善しながら、現場プロセスそのものを高めていく活動を意味する。

しかしファンドの言う業務改善は恐らくそれとは大きく異なる。

実態としては、リストラや固定費削減を中心としたコスト圧縮が主軸であり、QCストーリーに基づく改善活動とは思想そのものが異なると考えるべきである。このズレを強く感じたことは、今回のセミナーにおける最大の収穫の一つであった。

プライベート市場は、基本的に富裕層向けの市場である。
今回のファンドは最低投資額100万円からと、PEとしては比較的低い参入ラインであったが、それでも日本社会全体で見れば決して低くない。

現在の日本では、100万円の金融資産すら持たない世帯が珍しくない。実際、金融資産の多くを60歳以上が保有している構造を考えれば、セミナー会場に高齢者が集中するのは当然である。

むしろ印象的だったのは、そこに中間世代がほとんど存在しなかったことである。
氷河期世代以降の資産形成格差、未婚率上昇、可処分所得の低下。そうした社会構造の歪みが、そのままセミナー会場の年齢構成として現れていた。
これは単なる金融商品の話ではなく、日本社会における資産階級の断絶そのものを映している。

それでも欧州個別株を続ける理由

今回の副次的な収穫は、欧州株の買付コスト構造を改めて確認できた点である。

欧州株は1銘柄1取引あたり15ユーロの手数料が必要であり、2銘柄同時に買えば30ユーロとなる。決して安い市場ではない。

本来であれば、こうした市場は富裕層向けの金融商品に近い。

その中で、マス層に属する筆者が欧州個別株を積み上げている構図は、ある意味で非常に面白い。

だが、だからこそ意味があるとも考えている。

筆者は今後も欧州株への投資を継続する方針である。
投資信託よりも、個別企業のキャッシュフローを直接保有する感覚のほうが、自身の投資思想に遥かに合致しているからである。
欧州個別株は静かな市場である。
だからこそ、十分な銘柄選定力と保有思想がなければ、手数料負けで簡単に優位性を失う。
私自身がこの市場を好むのは、その静けさと構造に自分の投資哲学が適合しているからであり、万人向けの投資対象とは考えていない。

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ジャーナリズム   2026/05/03   センチュリー・大橋

〚PEファンドの違和感〛セクター分散の仕方などが不自然である⓵

PEセミナーで見えた「富裕層の守り」とオルカンの未来像

「もしかして、この会場で自分が一番資産規模の小さい参加者なのではないか」 そう思わざるを得ない、凄まじい光景であった。 今回、筆者が本セミナーに参加した目的は、昨今の株式市場に漂う強いブルムードを背景に、鼻息の荒い強気投資家がプライベート市場へ流入しているのではないか、その実態を観察することにあった。 ​しかし、実際に会場で目にした参加者層は、事前に想定していた姿とはまったく異なるものであった。 本稿では、その現地レポートを記載する。 プライベート市場への参入を検討している方にとって、一つの参考になれば幸いである。

ブル投資家はいなかった

3月9日の大暴落が歴史的な相場転換点となり、ベア相場への移行として記録されるかはまだわからない。だが、少なくともイラン開戦以前の市場は長期ブル相場であった。

その延長線上で考えれば、プライベート市場にも若い世代のブル投資家が参加していると予想するのは自然である。筆者自身も、参加者層は自分よりやや若い、あるいは同世代を想定していた。

ところが、実際に会場に集まっていたのは、初老から老齢にかけての純富裕層であった。
おそらくマス層(金融資産0〜3,000万円)に属していたのは筆者だけである。

彼らの投資思想は明確に「守り」である。
ただし、単なる資産防衛ではなく、守りながらも安定的に資産を増やしたいという欲求を持っており、その受け皿としてプライベートエクイティ市場が機能しているのだと推測できる。

インデックス投資家の未来の姿でもある

現在のインデックス投資家が一定の資産形成を終えた先に辿り着く姿、それが今回のプライベート市場参加者である可能性は高い。

実際、配布資料に示されたポートフォリオ構成を見ると、その性質は非常に象徴的であった。

北米、実質的には米国が約6割を占めており、構成比としてはオルカンと極めて近い。さらに、情報技術とソフトウェアを分けて記載しているものの、広義にはITセクターに3割程度が集中している構図であり、景気敏感セクターへの偏重もオルカンに酷似している。
つまり現在のプライベート市場は、言ってしまえば**「オルカンの非公開市場版」**である。

だからこそ、退職金運用を考える高齢層や、引退した中小企業経営者、その配偶者層が関心を示すのも極めて自然である。

彼らとオルカン投資家の共通点は明確である。
共通しているのは、ボラティリティを嫌い、長期右肩上がりをある種信仰している点である。

少なくとも現時点のプライベート市場は、インデックス投資の派生形として理解するのが最も実態に近い。

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  2026/04/04   センチュリー・大橋

果たしてオルカンは本当に安全なのか⇒30年後にならないとわからない⓶

オルカンと言う名のタイタニック

写真:館山市のフリー写真素材より

オルカンと言う名の豪華客船は積み立てるだけで全世界株式に分散し、複利効果による資産倍増と言う豪華客船に乗っかるようなものである。
積み立てておけば勝手にコンシェルジュが銘柄選定をし、リスクヘッジまで確実に資産を増やしてくれると言う安心感があるからこそ、自身は本業に専念できると言うようなものであって、銘柄選定の面倒な作業は全てファンドと言う名のコンシェルジュが代行してくれる。

配当は全て再投資に使われるため、キャッシュは増えないが資産は増えると言うのは甘美であるが、裏を返せば「売却(解約)しないとキャッシュにならない」と言うことがネックでもある。
実はこの「痛みに耐える経験」と言うのは、まだ世界的に「誰も経験していない」状態に等しい。
勿論イラン有事に合わせた世界的な株下落を前に狼狽売りしてしまった人もいるかも知れないが、それは30年後に向けた予行練習と思えば良い。
なぜならオルカンと言う名の豪華客船は30年後、氷山にぶつかることは確定しているからだ。

氷河期世代が取り崩しを始め、ゆとり世代が売却を進める時、人口構造は売却>購入となり、需給のバランスは崩れるからである。

確実な配当・利息と言うノアの箱舟

基本的に投資の世界では複利こそが絶対的な正解、得た配当は再投資に回してしまうと言うのが正義として語られることが多いが、下落局面やボラティリティが激しい局面ではや利息と言う「確実なキャッシュ」が正解であることは往々にてある。
2026年3月のように地政学リスクが極めて高い環境下に於いては、株価などいつクラッシュしてもおかしくはない。
例えば株価が100円から50%上がれば150円だが、150円から50%下がると75円になってしまう。
ここから回復させるには100%の上昇が必要だが、イラン有事の時のようにスタグフレーション懸念がされる環境下に於いては、売りが売りを呼び、信用買いをしていた者のマージンコールが発生してしまう。
オルカンは配当もすべて再投資に回してしまうのであるから、株価下落時のダメージは普通に配当を得るより大きくなってしまうのだ。

となれば、いざと言う時に役立つのは配当と言うキャッシュである。
確実なキャッシュさえあれば再投資の時期は自身で選べるし、生活資金に回すことも可能だ。
皆がオルカンの売却に向けて出口へのレースを始める中で、配当と言う堅実なキャッシュが得られることは安心材料でもある。

流石にオルカン一択は危険…3層以上の資産分離をするべきだ

もっておこういったくなどお確かにオルカンは投資信託の一種ではあるが、オルカン一択などと言うのは信じて託すより、神に託す投資神託のようなものだ。
万能のアセットなど存在しないのであるからして、オルカン一択などと言うアセットの組み方は危険である。
大事なことはオルカンすらも過信せず、債券やゴールドを複数混ぜることであり、アセット分散は基本中の基本である。

また、日本人は全般的に米ドルへの信用が厚いが、通貨の安全性と言う点を考慮すれば、シンガポールドルやスイスフランなど、複数の通貨をもっておくことが望ましい。
30年後にオルカンが存続しているかすらが不透明だが、オルカン一択などと妄信せず、オーストラリア国債やノムラMMFのNZドルマネーマーケットファンドなど、複数の商品に分散しておくことが、30年後の資産を守ることである。

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  2026/03/20   センチュリー・大橋

果たしてオルカンは本当に安全なのか⇒30年後にならないとわからない⓵

PEが示唆した出口リスク

先日はJTG証券が開催するニューバーガー・プライベートエイクイティファンドのセミナーへ取材してきたが、ブル投資家が多いと予想していただけに実際の会場で待ち受けていたのは「守りの投資」目的で入った高齢投資家であった。

ニューバーガー・プライベートエイクイティファンドの長所として月に1度、解約のチャンスがあると言うことが挙げられていたのであるが、基本的にプライベートファンドは出口が狭いファンドであるため、流動性資金が枯渇すると解約が制限される。>こうしたプライベートファンドと言うのは「ちゃんと資料を読めば」であるが、出口の狭さが分かりやすい。
しかし、プライベートファンドの出口の狭さがわかったからこそ疑義が湧くものもある。

オルカンは果たして大丈夫なのかと。
確かにオルカンはPEと異なり、売ろうと思えばいつでも売ってしまうことが出来る。
しかし、オルカンの目論見書を読むと、出口封鎖リスク自体はしっかり書かれているのだ。

20年後に起こり得るラットレース

1・41オルカンの取り扱いがスタートしたのは2018年10月31日である。
本記事執筆時点で商品としての歴史自体が「たったの7年半」しかない。
本格的に流行ったのは新NISAが出た辺りの話で、この2-3年の世界相場は「オルカン構成銘柄の株が上がる⇒上がるから買う⇒買うから上がる⇒上がるから買う」のパッシブ・バブルである。

ここで多くのパッシブ投資家が見落としている点が20年後の出口だ。
20年後はなんの時代かと言えば、第一次オルカン民と考えられる中期氷河期世代が売りに転じる頃合いである。
その恐ろしさはオルカンと言う商品の持つ「複利(再投資)で資産価格を最大化させる」と言う方式であり、オルカンは売却しないと実利を得られないことにある。
更にオルカンの類似ファンドを扱っているのは日本だけではない。
米国でも英国でも韓国でも似たようなファンドが存在している。

なかでも日韓が悲惨である。

日韓英米の2024-2025年出生率(Gemini推計)
日本 韓国 英国 米国
1.15-1.20 0.72-0.75 1.41-1.53 1.66前後

高齢化率が際立っているのが日本であり、出生率の低さが際立っているのが韓国でる。
第一次オルカン民と推定される45歳前後の人間が定年退職していくのは2045年頃。
30年後には、ゆとり世代の解約が始まる。
オルカンは買い手となる若者より解約をする高齢者の絶対数が多くなるのだ。
こうなれば出口は渋滞、こんな人口構造による市場パニックは人類はまだ経験していない。
正にラットレースの世界である。

30年後の金融危機が約束された恐怖のラットレース

オルカンの商品としての性質、かつ他国における類似商品の派生から、将来の金融危機は約束されている。
我々は2026年現在、パッシブバブルの真っただ中で生きており、永遠の成長と言うナラティブ、買えば上がる⇒上がるから買う⇒買うから上がるのモメンタムにのったパッシブクルージングは30年後に氷山にぶつかるように仕組まれたタイタニック号である。

ひとたび氷山にぶつかればボートを我先にと確保したいラットレースとなる。

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  2026/03/14   センチュリー・大橋
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