新幹線は二度停まる
2021年に続き、2022年も春は地震に満ち溢れた春となった。この地震は双子地震とも呼ばれており、起きた場所はほぼ近く。
規模としてはマグニチュード0.1の違いがある。
2022版の方が大規模な地震となり、昨年に続き、今年東北新幹線は動かせない状態になるに至った。
幸いにして東京⇔仙台は特急ひたち号による移動も可能な区間ではあるため、単に東京から仙台へ行きたいという要求については、ひたち号で解決することが可能だ。
最も、宇都宮以北から仙台に行きたい場合、福島からは在来線の各駅停車や臨時快速などを使って乗継しなければならない。
ところで今回停まった東北新幹線であるが、昨年の福島沖地震でも那須塩原以北は動かせない時期があった。
この間も臨時快速などを使って乗り継いだところであるが、これは並行在来線が経営分離されていない、比較的恵まれた東北本線だからこそ出来るという面はある。
並行在来線を切り捨てることの脆さ
東北新幹線は地震で不通となっておりますが、常磐線も復旧して、在来線の東北本線も運行可能であることから、双方で臨時快速列車が運転中。北陸新幹線水没時は、在来線が3セク化されており、運行可能な車両もほぼないことから、米原・京都・高山線迂回などを除く在来線ルートでは救済できなかった。
— Tatsuki Tomikawa M.D., Ph.D (@TatsukiTomikawa) February 21, 2021
民営化ってからには、企業としてやっていくために「儲かること」が基本。余分な人員や車両、設備は置けない。あいの風とやま鉄道も先日の大雪のときには、運転見合わせが続きました。そんななか、今回、車両融通して臨時快速を運転しているJR東日本を当たり前と思ってはいけないと思います。
— Tatsuki Tomikawa M.D., Ph.D (@TatsukiTomikawa) February 21, 2021
新幹線というのは基本的に全線が高架線やトンネルを通るようになっている。
東海道新幹線のように地上部分を走る、まして豊橋駅のように地上の駅があるのは珍しいのである。
殆どが橋の上を走るという特性上、新幹線は当然ながら地震に弱い。橋がダメージを受ければ橋を直さざるを得ず、その上に脱線も追加された今回の事態は、解決にも時間が掛かるということにある。
並行在来線の経営分離がされていない東北本線でこれなのだから、経営分離の進んだ北陸方面がどうなるのかと言えば、もうお手上げになるのではなかろうか。
3セク化された並行在来線はもう県を跨ぐだけで乗り換えが必要にもなってくるから、平時でも利便性は欠けるのであるが、災害時に新幹線がダメになった場合の代替手段としての機能も経たれてしまう。
東京ー仙台に関してはバイパス特急があるが・・・
熊本地震の際にもJR九州は臨時特急を出したそうだが、新幹線の線路は壊れても在来線は無事だったということである。
思うに地上を走る在来線と高架線上を走る新幹線とでは、どんな災害に強いかが異なる。地上路線は洪水には弱いと言え、高架線路線は地震に弱くなると言えそうだ。勿論、個々の環境によってピンキリなので、この辺りは一概には言えないところであるが、地震の時は新幹線が使えずに在来線は無事であるケースが見受けられる。
尤も、新幹線が並走する区間で特急が走っているのは高崎線、東海道本線の東京ー三島間、名古屋ー姫路(通しでは無い)間、博多ー新鳥栖間くらいなものではある。寝台特急も含めれば岡山までは在来線特急はあるが・・・。