横浜センチュリー

📰Side Beach Journal
  • トップページ
  • 功罪あれど理念の為に動ける病院は市民の強い支えとなる
下層ページタイトル背景

新着情報詳細

このエントリーをはてなブックマークに追加

功罪あれど理念の為に動ける病院は市民の強い支えとなる

Youtubeでオススメに上がってきた「トラオがゆく」を見ると、つくづく徳田虎雄という人物は酔狂な人である。功罪の大きい人物であるが、酔狂な人であるからこそできた事業もある。
徳洲会病院。
日本最大の医療グループにして世界で第3位の規模を持つ医療グループは「生命(いのち)だけは平等だ」の理念のもと、救急医療に強みを持つ無くてはならない存在である。交通事故での搬送先にもなる社会に無くてはならない存在であるが、そんな理念は徳田虎雄が幼少期、病を発症した弟を診て貰えなかった悔しさがベースになっている。
徳田虎雄は遵法意識に欠けた人物であり、公職選挙法違反など「目指す医療の為には手段を厭わぬ」暴走もした功罪ある人物であるが、トータルで見れば功の部分が大きい人物である。

利権で動く医師会/理念で動く徳洲会

医師会と徳洲会というのは昭和時代には度々対立していたものであったが、コロナ対応に於いても医師会と徳洲会には大きな違いが出ている。
AERAでは東京都医師会幹部らの病院でコロナ病床の56%が未使用のままという報道がなされている。補助金を受けながら病床使用率20%を切る医院もあったということで、大騒ぎとなった。

片や徳洲会は民間病院でいち早くコロナ対応を行った病院だ。
かつて日本医師会が叩いた徳洲会はコロナ危機にいち早く対応し、医師会はコロナ患者受け入れを拒んできた。
医師会は自民党の支持母体であるが、自民党に求めたのは人の移動の制限であり、自らはコロナ病床を増やしたり、人的体制を整える気はさらさら無かったということだ。
これに対し、かつて対立してきた徳洲会がいち早くコロナ患者を受け入れ、体制強化をしていったというのは皮肉ではないか。

都会の収益で僻地医療を支える

もちろん徳洲会が何から何まで綺麗な病院というわけでは無い。
やはり保険の点数を10点でも多く稼ごうという気質はある。要は普通の病院よりは少し治療費が高くなる可能性はあるわけである。
ただ、それを一方的に批判出来るかはまた難しいところだ。
徳洲会は民間病院である。公的機関ではない。よって収益が必要なのは当然である。
だが、その民間病院が僻地医療を支えている。もともと徳洲会は「常人ならやりたがらないこと」を率先して引き受けてきた病院だ。都会で確保した収益、人材によって僻地にも最善の医療を届けられるように出来ている。徳洲会が無くなるだけで医療を受けられなくなる地域というのは、意外に多い。
JRだって東は首都圏、西は京阪神の収益が東北や山陰に至る線路の維持を支えている。
まして徳洲会独自の施策として、生活に困っている人には国民健康保険の自己負担3割部分について猶予を設け、生活資金の立替/貸与が入っている。
要は「取れる人から取る」ことによって「取れない人の医療も支えられている」のである。その良し悪しは評論しかねるが、それで助かる患者もいると言うことは確かである。

生活問題   2021/09/11   センチュリー・大橋
PAGE TOP