第二次世界大戦の歴史問題を巡り、日本と最も争っているのは韓国であろう。
とりわけ「日本は何度も韓国に謝ってきたのに蒸し返す!」ということで、日本人の怒りも大きくなっているところだ。
確かに韓国の歴代大統領は立場が危うくなると、反日キャンペーンを繰り返してきた。
「慰安婦問題解決には天皇の謝罪が必要」と語った韓国の文喜相は「盗人猛々しい」と日本を批判してきたわけで、これで韓国に好感を持てと言われても不可能だ。
尤も、ネット右翼と呼ばれる人達が本当に日韓の戦争史に関心を持っているのがが疑問の残るところであるが、本当に歴史問題に関心を持っていると仮定して、日本の戦争史観は国際社会からズレているということは、確かに認識しておいた方が良いだろう。
8月15日を過ぎたら戦争のことはサッパリ忘れてしまう
さて8月と言えば戦争反省ムードになるころだが、8月15日を過ぎたら戦争のことがサッパリと忘れ去られてしまうように思えるのは気のせいであろうか。
毎年のように特集が組まれ、一過性のブームで終わってしまうのが終戦ムードである。
どうしてそうなってしまうのかというと、これは二度の原子力爆弾投下という、日本の「被害者としての歴史しか教わっていない」ということが、一過性ブームで終わる要因となっていると考えられる。
よって8月15日を過ぎたら、戦争のことは綺麗に忘れられる人が出てくるわけだ。
8月15日を過ぎたら戦争を綺麗サッパリ忘れるイタい3つのタイプの特徴はなんなのか。それをまず並べてみよう。
❶広島・長崎に行っても選挙には行かない
❷日本軍による失敗からは目を背ける
❸今の日本が戦前であることを認識できていない
8月15日を過ぎると戦争を忘れてしまう人は、広島に行っても選挙には行かない。
民主主義社会において、戦争に進むか食い止められるかの最大のファクターは選挙で決まる。
特に21世紀において大国が他国を侵略する理由は、突き詰めると『天然資源があるか否か』で決まる。
アメリカがイラクを攻めた時にしろ中国がチベットやウイグルを支配したことにしろ、そこには豊富な天然資源が絡んでいる。
この点、資源に恵まれない日本はその意味で、海外から侵略に遭う恐れが極めて少ない国家だ。
次に日本軍の失敗から目を背け続けていること。
これは慰安婦についてもそうであるし、せめて戦艦大和や回天、インパール作戦に硫黄島の失敗くらいはしっかり習った方が良いだろう。
特に慰安婦に関する日本の歴史認識は、世界とズレているということは改めて認識した方が良い。
最後に今の日本は戦前であると言うことは認識した方が良いだろう。
五月祭の東大研究最前線で『民族対立と報道:ユーゴ紛争の事例』を聞いてきたが、その内容は今まさに日本で行われている報道である。
取り分け産経新聞系のメディアに顕著なナショナリズム高揚の書き方をしており、こうした機運が高まれば戦争に向かっていくだろう。
「核戦争は慣れている。試してみるか?」
こんなプラカードを掲げたデモ隊が東京にいたのは、つい最近の出来事である。