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最早「自衛隊」ではなくなった新・日本軍:中東派遣がもたらす弊害

自衛隊という漢字を見れば「自分の国を衛る隊」という意味合いになっている。
その名前通り専守防衛の為に存在している防衛力であり、単に日本の「国土」を防衛するだけでなく、災害のレスキューなども行って「国民を衛る」ための存在でもある。
憲法上で自衛隊が違憲か合憲かはさておき、自衛隊そのものが日本に必要な存在であることは確かだ。しかし、小泉純一郎による解釈改憲が行われ、イラク派遣が為された前科から、安倍政権になって自衛隊は「自衛隊ではなくなってきている」という事態が起きている。2020年、再び自衛隊への中東派遣が決定された。そこから日本が受ける恐れのある弊害について考察しよう。

外国から見れば立派な日本軍

自衛隊は英語で言うと Self‐Defense Forceと言う。
名前通り自国防衛に徹することが想定された組織だが、果たして外国から見て中東に派遣される自衛隊は「自衛隊」なのだろうか。
彼らは兵器を持ち、迷彩服に身を包み、よく訓練された隊員が動いている。日本の「自衛隊」をよく知らない海外の一般人から見れば、果たして軍隊との見分けはつくのだろうか。ここは非常に大きな問題で、結論を言って中東の人にとって、自衛隊は軍隊との見分けはつかない。

例えば「自衛隊は一切我々を攻撃してこないし、アメリカとも関係はないから安心だ」と思われれば良いのだが、現実はそうではないだろう。
現にアメリカと関係しての派遣だし、その時点で中東の人々を刺激するのには充分だ。危険な任務になるため、武装は必然的にすることになるが、それがまた更に中東の人々を刺激することになるため、自衛隊の隊員にとっても苦しい任務になるだろう。

東京がテロに遭うリスクが増大する

小泉政権時にアメリカ同時多発テロ事件が起きた際も、米軍基地の集積する沖縄はテロにあうリスクがあると言われ、修学旅行が見合わせになる、行先変更になるなどの事態が発生した。
結果としてテロに遭うことは無かったが、あくまでも結果論の話であり、少なくとも当時沖縄行きを中止した各校の判断自体はリスクマネジメントの観点から妥当と言わざるを得ない。
当時は中東入りした邦人の拉致・監禁はあったものの、日本国内にはアルカイダの潜伏は殆ど無かったのか、具体的なテロ行動へ結びつく出来事はなかった。ただし、それは2000年代前半だからこその話であり、2020年の現日本でそのまま通じる話ではない。

イスラム国ができてからというもの、北大生がISILに合流しようとした事件が起きている。
少なくとも当時のリクルーターは、まだ日本に潜伏していると考えるのが妥当であろう。
自衛隊の中東派遣が決まった今、再び彼らが活動しても不思議ではない。トランプはイスラム国の指導者を倒したと言っているものの、彼らは新しいカリフ(指導者)を立て、再生するという特徴がある。少なくとも日本が今後、テロに遭う危険性はアップし、とりわけ東京は費用対効果の観点から狙われやすい都市となるだろう。
安倍政権は自衛隊の中東派遣を決定したが、集団的自衛権(要はていの良い多国籍軍)の参加は「自衛隊が自衛隊でなくなったこと」であり、それはアメリカの配下としての「新・日本軍」になったことを意味する。現行憲法の9条も最早意味を為さず、日本はアメリカの戦争に振り回されることになるようだ。

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中東関連   2020/01/11   センチュリー・大橋
タグ:憲法 , 戦争
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