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フジHDの外資規制事件で日本が人治国家であると突きつけられた人達

多摩川河川敷

電波というものは限りある資源であり、テレビなどを放送するための電波は放送法において、自社の議決権行使できる株主の比率で外資の割合を20%未満に抑えなければならないというものがある。フジHDは2012年から2014年の間、外国資本による株主割合が20%を超えており、放送法に違反する状態となっていた。
時は安倍政権時代に起きていた事案だが、処分において口頭注意に留まる結果となった。
これに対し、ネットでは騒然としているのだが、今回面白いのは、かつての安倍政権支持者までもがお怒りになっていることである。トランプ支持者も多く、なかなかに興味深い。

総務省の口頭注意に対するネットの反応

日本は最初から法治国家ではなく人治国家である

中国や韓国を「法治国家ではない」と批判してきた面々にとって、今回口頭注意に留まったフジHDの外資規制違反は、遂に日本が法治国家から人治国家になった事件として認知されたかもしれない。
だが、そもそも日本は最初から法治国家ではないのである。
今まででさえ労基法、派遣法、道路交通法は守られないのが当たり前であった。建前として法律は存在してはいるが、現実のものとして機能しないもの、ご都合に合わせて「なかったことにされる」のは珍しいことではない。よってフジHDの外資規制違反に対する口頭注意で済ませた総務省の対応は、日本が元から人治国家であることを鑑みれば、特段驚くことではなかったのだ。
これまで安倍政権を支持していた人間からすれば、菅政権になっておかしくなったように見えたのかもしれない。しかし、事実は逆である。安倍政権時代から続いていた異常なことが、菅政権になるまで可視化されなかっただけの話なのだ。そうした自民党内部に溜っていた歪を可視化させたという点でも、菅政権は実に面白い政権と言えるだろう。
法律   2021/04/11   センチュリー・大橋
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