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制度設計NEWS

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東北新幹線:再び地震で長期運休⇨在来線は動くのだが…🚄

JR東日本の地震後ダイヤ

左沢線

福島県沖地震で新幹線が脱線してしまったことで、那須塩原ー盛岡間は運休となり、全線再開は4月20頃になる見込みなのだという。
東北本線に関してはこの間を臨時快速の運転で賄うが、一方で仙台までのバイパス路線である常磐線では、特急ひたち号で、いわき以北を快速化して品川ー仙台間を直通させる方法を取っている。こまち号が走っていた秋田への往来は新潟経由での特急いなほ号が代替手段となる。
常磐線も被害を受けたとはいえ、復旧もまた早かった。これらは全てJR東日本が管轄する路線だから出来たことだ。
もし脱線した区間が仙台ー盛岡間だった場合、近しい対応は取れなかったであろう。

旧北陸本線区間は乗換えを強いられる

盛岡ー青森間で事故が発生した場合、一応IGRいわて銀河鉄道ー青い森鉄道は盛岡ー八戸間では直通便はあるが、青森まで直通で運転できる列車を設定できるかは疑問である。
同様に、上越妙高-金沢間で同様の事故が起きた場合、旧北陸本線区間は県が変わる毎に運行する3セクも変わってしまうことから、同様の対応は出来ないだろう。その都度、利用者は乗り換えを強いられるということである。
思うに、整備新幹線法が出来てからの日本は新幹線を造ることで在来線を切り捨ててきたわけであるが、在来線の切り捨ては有事には弱くなるとも言えるだろう。
尤も、旧北陸本線区間に関して言うと、有事どころか平時ですら不便を強いられている。IGRいわて銀河鉄道が八戸までの直通便を出しているのは、3セク化された鉄道会社の中ではまだ有難いダイヤ設定なのかもしれない。

並行在来線は線路の再国有化をして良いのではないか

二度の福島沖地震で東北新幹線もまた二度停まったわけであるが、有事の時に在来線が一程度の利便性を保って運行されることは大事なことである。
今回の対応でも東北本線では臨時快速が出され、特急が出るということは無かったが(仮に出しても鉄道オタクの養分と化す可能性が否めないが)、新幹線在りきの国土設計もまた、ある種の脆弱性を持っていることが可視化されたのではなかろうか。
西九州新幹線のルートを巡って佐賀県と長崎県が揉めているが、少なくとも佐賀県としては望んでいない。しかし、国と長崎県としてはフル規格で通したい。ここで有事に対する対策や佐賀空港の発展も兼ねて考えれば、南ルートで造ることを考えた方がよろしいのではないか。あるいは北陸新幹線の敦賀延伸にしても、在来線を切り捨てることで武生や鯖江の高岡化(衰退)が約束され、いざ北陸新幹線が災害などで東京都の行き来が出来なくなった場合、関西との繋がりまで薄れていることで陸の孤島になる。
せめて並行在来線の線路国有化くらいは真剣に検討してもよろしく、平時に於ける利便性の確保のみならず、有事に対する備えの観点からも在来線の在り方は見直すべきではなかろうか。

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  2022/03/24   センチュリー・大橋
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