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何が日本と中国の差を分けたのか:国家デザインで日本は中国に追い抜かれた2⃣

高崎問屋町の駅前

写真:高崎市のフリー写真素材より

一帯一路に千人計画、これらは明らかにある種のグランドデザインに則った施策と言えるだろう。
しかし、日本にはグランドデザインを持つことは出来なかったのであろうか。
例えば自民党は太平洋戦争終了後、50年以上にも渡って政権に居続けてきた。
ごく短期的に下野することはあっても、現在に至るまで長期に渡って自民党政権が存在し続けていることに変わりはない。
恐らく今年の9月による選挙でも、自民党が政権に居続けることは変わらないであろう。例え菅政権の支持率が低くとも、それが=自民党の危機に繋がるわけではない。今年の9月の選挙においても白紙投票や投票率の低下が進むだけで、自民党は安泰だ。
ここまで来ると、表向きは民主主義であるはずの日本だが、実質は中国のシステムの方が近い。自民党は実質的に日本版の中国共産党なのだ。
しかし、だからこそグランドデザイン無き政治が亡国へと突き進むことになる。
 

自民党はサラリーマン議員の集まり

既に二世議員が問題視される世の中となってきたが、何故自民党は長期的に政権を持ちながらグランドデザインを持てないのか。
それは一重に議員がサラリーマン化していることが大きな原因と言えるだろう。
日本の政党は全体的に保守的であるが、それは自民党も例外ではない。自民党議員の多くは「議員を続けることが目的」であって「議員になって何かを為すことが目的ではない」のである。だから国会で寝てても許されるのだが、残念ながらサラリーマン化しているのは議員だけではなく、総裁も同じである。
自民党の総裁選は民主的で良い仕組みなはずであるのだが、その実態は株主総会の方が近いのかもしれない。
少なくとも総裁選ではビジョンを語り、世論を掴むことより、内輪の調整力の方が必要になる。その実質は経団連のサラリーマン社長達と何ら変わるものは無いだろう。
かくして議員がサラリーマン議員なら総裁までサラリーマン総裁となってしまい、日本の政治システムでは最大多数の議席を取った党のトップが総理になるから、そのままサラリーマン総理となってしまう。これではグランドデザインなど描けないだろう。

今の日本の政治で必要なのはプロの経営者である

思うにサラリーマン経営者、サラリーマン内閣には、コストカット政策が出来てもイノベーション政策が出来ない。
加えて消費、浪費、投資の区別をつけることもまた不可能である。
日本の政治家でグランドデザインを持っていたのは田中角栄が最後の政治家だ。そして今も政治家は角栄の描いた路線から脱却できないまま中曽根的に「中途半端なコストカット」に明け暮れることになる。
整備新幹線など悲惨だ。角栄時代にはJRは無かった。JRは中曽根改革の産物なのである。
もともと日本を新幹線網で結ぶのは角栄の計画であったが、当然、この頃には並行在来線問題も無かった。もし並行在来線の問題は、かつて特急が停まっていた街に特急が停まらなくなり、かつ新幹線駅が主要駅から離れた場合、街の衰退を促すということである。
長崎新幹線が佐賀を巡って揉めてる最中であるが、これはまた異なる問題が露わとなるだろう。今の政治家にはそこを見通せる視野が無い。
今の日本に必要な政治家はプロの経営者だ。サラリーマンではない。
倒産に向かう会社の再建は創業企業を伸ばすことより難しいと言われる。
日本をどう導くかのグランドデザインを持ち、第二の創業として新たな風を起こす土壌が生まれない限り、中国との差を縮めるのは難しいだろう。

日本の政党政治に無いものはグランドデザインである

設計図無き日本の政党政治
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