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雇用は原則正規雇用にせよ!⇨非正規化は業務の属人化を促進する!

オペレーションというのはできるだけ属人化要素を排除し、標準化をしていくのが望ましい。いや、寧ろ標準化をしていかなければならないのだが、こと日本の企業は業務の個人商店化が進みやすいのが痛いところである。
業務が個人商店化することによって起こることは、残業時間の肥大化、有給取得率の低減、疾病や退職、異動時の業務継続の危機など、百害あって一利もない。
本来なら属人化されている業務はリストアップし、早急にでも改革をすべき問題なのだが、実際のところは改革なんて少しも進まない。否、ある問題を直視せずして、業務の標準化を進めるのは不可能なのではないか。そんな要素が1つある。それは、非正規労働者によるジョブセキュリティの確保にあった。

大阪環状線

属人化こそ解雇に対抗する切り札

非正規雇用の拡大は社会問題的に捉えれば、貧困化や非婚化(それに伴う少子高齢化)などの問題があるが、それとは別にして、企業の事業継続の観点から見てもあるリスクを内包していることを見逃していた。それが業務の属人化だ。
一般的に非正規雇用者は正規雇用者と比べ、解雇されるリスクが格段に高い。賃金も正規雇用者に比べて低いことから、フルタイマーの場合は残業も常態化しやすいとも言える。そもそも「残業しないと生活できない」と言う従業者も少なくなく、生活のためには有給を取るより出勤して残業した方がマシという者も少なくないのだ。
さて、正規雇用者に比べて解雇リスクの高い非正規雇用者だが、解雇を免れる策が無いわけでは無い。それが独占業務を持つことである。
独占業務を持つことによって「この人いなければ業務が回らない」という状態を作り出すことができ、企業としても該当人物を解雇するのはリスクが伴う。例えば前回指摘したExcelマクロのリスクもそうだ。Excelマクロはプログラミングの素養が必要であるため、職業的にプログラミングを必要としない場合、スキルを継承できない恐れがある。何せ書いた本人しかメンテナンスもできないため、本人が退職や異動をした場合、業務が継続不可能になるのは時間の問題だ。
非正規雇用者にとって、解雇に対抗するためのジョブセキュリティの確保は必須のものとなる。もちろん非正規雇用者を適正にマネジメントできていれば良いのだが、残念ながら課長職以上の人間は殆ど非正規雇用者に対するマネジメントは出来ていないだろう。主任や係長クラスは目先の業務に追われていて、これまた契約社員やパート社員に目が行き届いているかは疑問が残る。そうこうしている内に特定の顧客やシステムに関わる業務が独占され、属人化していることがある。

従業者は原則正規雇用としてジョブセキュリティを破壊せよ

従業員のジョブセキュリティ確保(保身)に対する対抗策は何か無いものか。強いて言えば、会社が雇う従業者は原則的に正規雇用とすることだ。
本来なら賃金も上げることが望ましいが、今や日本の雇用形態は単なるカースト制度と化しているものであって、平の正社員と契約社員は殆ど同じ業務をやっていることも少なくない。
尤も、本来なら有期雇用者というのは無期雇用者に比べれて賃金が高く無ければ、割に合うものではあるまい。
ならば無期雇用だが基本給は安いか、有期雇用だが基本給は高いかを選択させた上で業務に就かせる方が、まだマシではないか。少なくともジョブセキュリティの確保を防がせるには、原則として従業者は正規雇用とし、如何に業務を標準化させることに貢献したかを人事評価に加えれば良いのではなかろうか。
非正規雇用者にとって、独占業務を持つことは保身の基本である。その結果、負のマクロ遺産などを残され、最悪の事態が起こって業務がストップしてしまうなんてなるよりはマシでは無いか。
原則雇用は正規雇用とし、どれだけ残業時間を少なくし、業務を標準化できたかを人事(昇給)評価に加えることは、結果的に企業のリスクも減ると思われるが、如何か。
就労形態   2021/06/03   センチュリー・大橋
タグ:属人化
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