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業務の自動化に強いExcelマクラーレン:だがエンストが怖い🚘

Excelというのは万能なもので、万能過ぎるが故の、問題点もある。
本来の用途は表計算であるが、表計算以外にも使えてしまい、Excelだけでシステム開発までできてしまうのだから困りものだ。
「Excelでシステム開発とか何言ってるの?」と思う人もいるかもしれないが、オフィスで働く人は誰しも1度は使ったことがあるだろう、マクロである。
マクロは開発言語を使って作られた、れっきとしたシステムであり、かつメンテナンスも必要だ。
問題はこのメンテナンスで、Windowsアップデートなどの問題により、ある日突然動かなくなることがあるのだ。

整備できない車はレースをリタイアする

メルセデスベンツにはマクラーレンという車種が存在し、SLRマクラーレンやマクラーレン720Sと言ったモデルが存在する。
高級なスポーツカーであるマクラーレンは最高速度が300㎞を超えるモンスターマシンであり、タイトルのExcelマクラーレンというのは高速で定型業務を処理するExcelマクロとメルセデス・マクラーレンを取って造った単語である。
Excelマクラーレンは今もって定型業務を素早くこなすには最強クラスのシステムであり、その恩恵を受けているユーザーも多いだろう。そう、事務処理をやるのにおいて、Excelマクラーレンは最強なのだ。ただし、メンテナンスを出来る人間がいれば、の話である。
改めてExcelのマクロはプログラミング言語を用いて作られている。大なり小なりプログラミングの素養を必要とすることは言うまでもなく、VBAを書ける人がツールを開発した本人しかいない場合にどうなるか。
エンストした瞬間に走らせ方が分からなくなる。Excelマクラーレンはオートマ車なので、エンストする時はマシンにトラブルが起きた時だ。だが、プログラムの分かる人間がいないと、いくらボンネットを開けて中をくまなく見ても、エンストの原因がわからない。
一応民間の整備工場でもメルセデスベンツの整備を出来る工場はあるかもしれない。しかし、マクラーレンほどの高級外車を整備できるのがディーラーしかない。そのディーラーが自分の住む地域から撤退してしまった。もうお手上げである。
Excelマクロの怖いところはコレだ。例えば開発したマクラーの退職はもとより、異動もまた、マクロ遺産の整備不良に陥る危険な因子になる。
確かにマクロは定型業務を高速かつ正確に回せるようになる。だが、同時にマクロによって業務が属人化されるリスクも併せ持つ
マクロのボタンを押す人間というのは、車で言えばせいぜい運転ができる程度に過ぎない。
カーレースはドライバーだけで回っているわけではない。ピットクルーがいて、はじめてレースを完走することができる。ピットクルーのいなくなったExcelマクラーレンはいつかレースをリタイアするしかない。それがWindowsアップデートによるものか、オフィスのバージョン変更によるものか、はたまた何の前触れもなく突然止まるのか。いずれにしろ、いつかはレースをリタイアすることになる。

オペレーションに必要なのは最高速より安定性だ

改めて言うと、メルセデスのマクラーレンは時速300㎞を出せるスーパーカーである。カーレースにおいて300㎞出せることは素晴らしいことであるし、直線の多いコースならライバルに勝つ可能性はグッと上がるだろう。
だが、業務(オペレーション)のは繰り返し繰り返し行うゴールの無い世界であるのだから、時速を出せるより持続できる仕組みを整えた方が良い。
言うなればサーキットを時速300㎞で走れるスポーツカーより、最高速度200㎞でも安定して走り続けられる持続力の業務においては肝要だ。
VBAを書ける人間は自分の能力を活かしたいであろうし、彼らが作るマクロシステムは社内の業務を効率化するのにおいて、非常に役立つことがある。だが、今はマクロを動かせている部署も、マクラーの退職や異動には備えを持っておくべきだ。まだマクロが現役で動いてくれている内から、マクロが動かなくなった時のための代替手段というのは、検討した方が良いだろう。ある意味で、脱Excelを目指すのも、悪い選択肢ではない。

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