定年退職後も働かないといけない
写真:長崎市のフリー写真素材より
本当に100年生きられるかなど疑問しか感じないところであるが、今や「人生100年時代」などと言う言葉は当たり前のように聞かれるようになってきた。
その一方、Twitter政治界隈は右を見れば「移民は嫌だし難民も嫌」と言い、左を見れば「結婚は嫌だし子供産むのも嫌」という光景が見られ、こうした中では社会保障は削るしかないのは自明である。
定年退職後に再就職をする人も当たり前のようにおり、65歳を過ぎても働かなくてはならないという見方は、ある意味で間違ってはいない。
老後3000万円問題は、あくまでも今の物価で必要な老後の生活費が3000万円と見るべきであり、30年後は老後6000万円と言われているかもしれない。
ある程度余裕のある暮らしをしようとなれば、恐らく1億円は必要になるだろう。
そうなれば、定年退職後に必要なのは貯蓄以上に収入源である。老後3000万円の貯蓄は現実的に厳しいため、考えておく必要があるのは老後の働き方なのだ。
持続可能な働き方を考える
どんな風に働きたいかは、人の数だけ理想の姿があるであろう。あるいは特に考えてもいない人もいるかも知れない。
バリバリ働いて出世したいのか、それとも出世を目指さずに緩く働きたいのか、あるいはスペシャリストとして専門性を活かして働きたいのか。それは個々に想いはあろうが、よほど野心に溢れるエネルギッシュな人を除けば、だいたい30代中盤から体力の衰えを少しずつ実感してくるようになる。若い頃は出来た無理も、加齢と共に出来なくなっていくのであり、だからこそ健康診断でも35歳を境に〖生活習慣B健診〗へと変化していくのである。
ある意味では、20代中盤までは我武者羅に働いてよい。ただし、20代後半に入ったら、30代を見据えて人生を考えた方が良いであろう。
もっと言えば、今の働き方、或いはその延長で働き続けられるのかどうかということである。
それこそバブルh崩壊以前はまだ「定年まで働けば退職金と年金で悠々自適」出来る未来があったから、ブラックな仕事でも頑張れた。だが、今は退職金と年金だけで老後を生きるのは難しい。だからこそ、現役世代の内に「歳を重ねても持続可能な働き方」というものを考える必要が出てくるのだ。
現役時代の内は年収と労働量のバランスを考える
持続可能な働き方と言う点を考慮した時、一つに大事なことは「仕事量が過重でないか」ということである。
少なすぎても苦痛ではあるのだが、やはり仕事が多過ぎていつも帰れないという働き方が、一番持続しない。
暇と激務はどちらも毒であり、適度な仕事量が一番安定して生きられると言って良い。
尤も、適度な仕事量が人によって違うと言われればそれまでであるが、忙しすぎず暇すぎずが最良な状態である。尤も、多くの会社では繁閑があり、過渡期もあるので常に一定ということは珍しいと思われる。
次に考えるべきは年収だ。これは多いに越したことはない。ただし、外資系コンサルのように激務になりがちな仕事で高年収が続くかと言うと、恐らく野心の強いエネルギッシュな人以外には続かない。
また、仕事自体は楽だが収入も低すぎるようでは問題だ。昨今は物価高となっているが、低収入では言うまでも無く、物価高には耐えられない。
そして、もう一つ考えるべきが、どこで働くかである。