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炎上した「底辺職業ランキング」記事:では自分は就きたいと思うのか⓵

大阪の小さな就活サイト運営企業が「底辺職業ランキング」なる記事を書いて大炎上したようだ。
該当記事は既に削除されているのだが、スクリーンショットはあったので、今回はこのネタについて扱いたい。
炎上した「底辺職業ランキング」には12の職業がノミネートされ、ネットでは「どれも必要な職業なのに」と大きなバッシングを受けることになった。

底辺職業ランキング12選(炎上) まず炎上した当該記事に書いてあった内容であるが、倫理的な是非はさておき、書いてあったことは概ね事実である。
特にデメリットとして挙げられていた「年収が低い」と「結婚の時に苦労する」という内容は、ほぼ大半に当てはまるであろう。
そして、これらの仕事に新卒で就くことには大きなリスクがある。
よって書いてあった内容自体は概ね相違は無い。

婚活時には多大な苦労を伴うのは間違いない

「どれも世の中に必要な仕事なのに」などと綺麗事を言うのは簡単である。だが、それらの綺麗事を言っている人達が自らそうした職業に就きたいかと言われれば「NO」であろう。
また、それらの職業の人と結婚したいかと問われれば、多くの女性は忌避すると考えて良い。
底辺職業ランキングにのみノミネートされた12職は男性が就いているか女性が就いているかによって結婚の難易度は全くことなるが、元記事は読み進めて行けば「就活くん」なるキャラクターを登場させていたため、新卒の男子をターゲットにした記事と言える。

では「底辺職業」に就いている男性が婚活に臨んだ場合、結婚できる可能性はあるのか。
まず厳しい状況下に置かれるであろう。とりわけ東京・横浜・大阪で婚活しようものなら、確実に足元を見られると考えた方が良い。
婚活市場に於ける価値は男性が年収、女性は若さによって決まってくる。
一応、今回は男性を例に挙げるが、多くの結婚相談所では「表向きは」年収の下限を設けていない相談所が多いと言われている。
だが、一部の「高年収男性と出会える」がセールスポイントの結婚相談所では、足切り年収が存在する。これが概ね400万円。底辺職業ランキングにノミネートされた仕事に就いていようものなら、大半は足切り点すら取れないのである。

この「底辺職業ランキング」の炎上理由には「企業としてこんな記事書くのが悪い」という意見がよく見られた。
ところで企業として婚活サービスを手掛けるIBJは、男性の登録条件として「大卒かつ年収400万円以上」の22~44歳になっているというが、これについてはいかが思われるか。
少なくとも底辺職業ランキングにノミネートされた12職は、90%以上がIBJの審査から落とされるだろう。
婚活市場では職業差別は当然のものとして存在するのだ。

資本主義社会は「市場価値」で「人間の価値」が決められる

「婚活市場では職業差別は当然のものとして存在する」と書いた。
これは資本主義社会であれば避けられない問題であり、市場原理に基けば「人間の価値は収入によって決められる」のである。こうした「人間としての市場価値」は「社会に必要な仕事に就いているかどうかは無関係」だ。よって婚活市場に関して言えば、女性から見ると「あなたがその仕事でどれだけ社会の役に立っていたとしても、貴方との結婚で生活が良くならないなら貴方は要らない」と言われるだけである。

更に底辺職業とされた12の職業には別の問題があり、一度就くと転職が容易ではないということも挙げられる。
ここで言う転職は「転社」ではなく、文字通りの「転職」だ。一言で言って潰しが効かず、キャリアアップも出来ないため、脱出が難しい。よって自分の市場価値が上がらないという問題もセットで就いてくる。
繰り返すが、社会に必要な仕事に就いているかどうかと、市場から見た自分の価値があるか無いかと言うのは無関係だ。
そして資本主義社会で生きる以上、市場価値が上がらなければ、人として尊重されない場面が出てくるということは、認識しておいた方が良いだろう。

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タグ:資本主義
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