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五輪汚職が示した警察の限界:公安組織は行政と切り離すべきである⓵

五輪汚職逮捕の始まり

写真:長崎市のフリー写真素材より

山上徹也による安倍晋三銃撃事件が起こってからというもの、五輪汚職関係者の逮捕が始まっている。
既にKADOKAWAの会長、AOKIの前会長の逮捕がされており、日本オリンピック委員会(JOC)前会長である竹田恒和への任意聴取が為されている。
竹田恒和は東京五輪招致における裏金の疑惑で、フランス当局から捜査対象になったことでJOCから降りたのであるが、こと次第によっては飛び火は広がるかも知れない。

中村格の影響力低下

「絶対に高橋さんは捕まらないようにします」
安倍晋三からの確約により、高橋治之容疑者は五輪に関わるようになった。
元々、五輪に関わることによる逮捕を恐れていたのだが、安倍晋三のお墨付きにより、安心して五輪に関われるようになった、ということである。
そして五輪は無事に開催され、安倍晋三の存命中はこうした汚職は殆ど話題に上ることなく日常が続いた。

その展開が変わったのは7月8日から。
この日、安倍晋三は凶弾に倒れ、人生にピリオドを打つことになった。
ここからAOKI前会長逮捕まで1ヶ月である。KADOKAWA会長の逮捕もあって、これは飛び火をするであろう。

では一体何が原因なのか。振り返って見ると、安倍晋三との仲が良いことで逮捕を免れると言った話は以前にもあった。
心当たりある人物が中村格である。中村格は「元TBSの山口敬之に対する逮捕状を揉み消した人物」として知られ、山口敬之もまた、安倍晋三と強い繋がりがあった。
その中村格は安倍晋三の銃撃事件があってか、国葬の段階を以て辞任することとなったようである。

謂わば、五輪汚職逮捕劇は中村格の影響力低下の表れであるとも考えられよう。

首相退陣後も実質的に院政を出来た安倍晋三

一方、安倍晋三は首相辞任後も強い影響力を残し続けていたということは確かである。安倍晋三は安倍派(清和会系)のトップであるが、安倍派は自民党内で最大派閥であり続けたため、影響力を保持していられたということである。

安倍晋三と中村格の関係がどれほど強固なものであったかはわかりかねるが、一つの問題点として、公安組織が行政の管轄にあることの欠点が露わになってしまったと言えよう。
公安が行政の下にあることで、時の権力者が行政を私物化してしまった場合、その前に警察は無力である。実際、今も安倍晋三が存命中であった場合、五輪汚職関係者の逮捕は起こらなかったであろう。森友学園や加計を巡る疑惑は闇の中になるとは言え、では安倍晋三が存命していればクリアになったかと言えば、そういうことは恐らくなかったであろう。
二発の銃弾によって世の中が変わっていくことを示してしまった事件ではあるが、単に五輪汚職関係者の逮捕が終われば良いとするのではなく、警察組織を日本の中でどう位置付けるかという議論が必要である。

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