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「防衛費を増やせ!」と言いながら「でも増税はするな!」はムシが良すぎだぞ⓶

求めよ國債興亞の力

「防衛費を増やせ」と言いつつも「増税はするな」と言っている人間がいるが、その者達が財源として主張しているのが国債である。
謂わば「自国建て国債は破綻しない」ということを言っているのだが、実は同じロジックを過去にも言っていたのが大日本帝国だ。

「求めよ國債興亞の力」
このキャッチフレーズの脇に書いてある文言に「金も国内で調達できるから多額の国債を発行しても経済の基礎が揺らぐ心配なんか全然ない」と言いきっているのだ。

「政府の赤字は国民の黒字」と言っている面々の理屈も大日本帝国と殆ど変わらない。
その結果どうなったか。臣民の多くは1946年に地獄を見ることになるのである。
 

開戦後は国内でしか消化できない

そもそも平時に国防費を国債で調達しようなどと言う話自体がナンセンスだ。
財政法自体が戦時下に日銀へ国債を引き受けさせた末、1946年からの4年間で300倍もの物価高を起こした反省から生まれたものである。日銀の国債引き受けによる赤字国債は実質的な増税なのだ。
この隠れ増税は「赤字国債発行」から「徴税」までにタイムラグがあるため、実質的な増税としては気付きにくいかもしれない。立憲民主党はおろか、共産党ですら赤字国債を発行しての通貨供給に消極的なのはこのためだ。彼らは再分配を唱えこそすれ、赤字国債の発行に関しては消極的にならざるを得ないのである。

尤も、万に一つの確率であっても、いざ日本が他国と戦闘状態に突入すれば、国債は国内でしか消化できなくなる。大日本帝国も国内でしか消化できなかった。その末に1946年の財政破綻へと繋がっているのである。

どうあっても国債は借金の姿をしている

「国の借金と個人の借金は違う」とは言うものの、国債と言えども「借金の姿をしている」という点では個人の債務と大差はない。
「借金の姿をしている」以上は「返済が必要」なものであり、国債と言えども例外ではないということだ。
尤も、大きな違いは、個人の融資元は銀行であり、企業は銀行からの融資の他に社債という手段があり、政府は個人向け国債の他に日銀引き受けさせる手段があるということだけだ。

「政府債務が国民の黒字」として「引き受けた国債の分だけ円(日本銀行券)が刷られる」という言葉がTwitterでは流通しているが、日銀としてはこの方式による通貨発行を公式で認めてはいない。

日銀が公式ホームページで認めている発行方法はこの方法である。
「中央銀行は政府から独立している」ということが前提にある以上、この図の中に「政府」であるとか「内閣」などと言う言葉は出てこない。
国債と言えども「借金の姿をしている」以上は「返済が必要」という前提があり、日銀に大量に引き受けさせることの危うさは、歴史が証明した通りである。
ましてや他国と交戦に突入すれば防衛費は嫌でも国債で調達することになるが、それは国内でしか引き受け手がいないことも歴史が辿ったことであり、平時に防衛費を国債頼みなど論外である。
防衛費を増強すべきと言うなれば増税は避けられず、増税を嫌と言いながら防衛費は増強しろなど、ムシが良すぎる話なのだ。

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戦争   2022/12/22   センチュリー・大橋
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