顧客住所からマッピングをする
写真:七尾市のフリー写真素材より
顧客マッピングは業界によっては必ずしも必要な作業ではない。
顧客Aと同じビルに顧客Bがいても問題が無い、顧客Cの真向かいにCと競合する顧客Dがいても支障はないと言ったケースでは、特にマッピングをする必要性は高くない。
該当するような業界はIT業界や医療系の業界くらいかもしれないが、真向かい・同一ビル内の顧客同士がライバル関係の場合、基本的にはどちらかへの営業は避けた方が良いこともある。
特に小売業界とメーカー、問屋の関係では、このような暗黙の了解が存在することがある。
そこで顧客マッピングが大事になる。
何処に顧客がいて何処にいないのか
顧客マッピングの目的は2つある。
⑴何処に顧客がいるのか
⑵何処に顧客がいないのか
この2つを把握することが重要だ。
商店街などで互いにライバル関係にある商店Aと商店Bがある場合、両方に営業をかけると心象を悪くされることがある。
意外と行動は監視されているもので、噂というのは広がりやすいものだ。
そのため「何処に顧客がいるのか」を把握することが、既存客のために営業をしない方が良い店を洗い出すことに役立つ。
一方、営業効率を考えれば、ある程度は顧客が密集していた方が良いのは言うまでもない。
そのため、顧客のいない空白地帯を洗い出すことも同時に行うのである。
何処に顧客がいて、何処に顧客がいないのかを洗い出せれば、営業をかけるべき相手が見えてくるため、営業効率を上げることができるだろう。
データと経験・度胸は相乗効果で成果を上げるものだ
営業の世界も職人の世界同様にKKDが重視される会社が多くある。
KKD(経験・勘・度胸)の重要性は否定しないが、だからと言ってデータを軽視してはいけない。
データとKKDは両方揃ってはじめて武器になる。
KKDだけでは経験が通用しなくなる局面に出たときは無力であるし、データだけでは人は動けない。
データと経験・度胸は両方揃って掛け算式に成果を出すものだ。
顧客や見込み客の情報を正確に分析するためにも、顧客マッピングと言うのはやっておいた方が良いのではなかろうか。