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目指す方向性を箇条書きせよ:危機から抜け出す都市ビジョンのあり方①

「復興五輪」などと称して招致した東京五輪2020は今や、惨憺たる様相を示している。
招致時点で2020年に起こる危機のことは想定できなかったであろうが、そもそも福島は未だ「復興すらしていない」のであって、もっと言えば東日本大震災からの復興をアピールするために「復興五輪」を行うと言うのであれば、東京ではなく仙台で開催すべきだったのである。
精華学研インターチェンジ

写真:精華町のフリー写真素材

尤も、日本の政党はグランドデザインを持っていないことが深刻な事態である。
Twitterで日々バトルが繰り広げている政治アカウントも、全ては個別最適化の視点に立って発言し、個々の政治家は身内向けのアピールをしているに過ぎない。
必要なのは日本全体の最適化なのだが、そんな視点に立った政治家はTwitterで見られない。
野党共闘とは言うが、日本の野党はサイロ化された組織の集まりなので、連携などできるはずもない。
そして2020年に訪れた危機に対し、日本は何一つ対処出来ておらず、1年経って大暑の中でオリンピックを開こうとしている。

東日本大震災もコロナも復興ビジョンは無い

思うに、東日本大震災の復興にしても、政治主導の復興ビジョンを持っていたわけではなかった。全ては現場任せの復興であり、現場だけに任せているからこそ福島は未だ復興していないのだ
同様のことがコロナ対応にも言える。
現在は令和の禁酒令が出され、金融機関を通して飲食店への酒販売を控えさせるよう呼びかけを要請したという。要は酒売る店には金貸すなということだ。貸し剥がしによって倒産する店も増えよう。
尤もこうした事態に対し、野党が何か動けたかと言えば、そうではない。ワクチン接種のみに依拠した方針は与野党変わらず「現場で何とかして頂戴よ」という点に関しては、結果的に政党による差はない。

ハンガリー赤泥流出事故で行われた再生計画

ハンガリー赤泥流出事故では被災した住民に対して住居が保証されたが、この住居は勿論仮設住宅のようなものではなく、以前の生活に戻れるようにするための住宅である。
同事故では個別対策も勿論行われたわけだが、全体最適化も取り組まれなかったわけではない。
直接被災した被災者への個別的な補償を行うとともに、地域に対する風評悪化も深刻な懸念点であった。
地域に対する風評被害があったという点では、福島とハンガリーで大きな差があったわけではないだろう。例えば福島原発事故は確かに周辺地域を汚染させたが、風評という点では福島県全体が悪く見られるようになってしまった。
福島県は横長の広い県だ。地域としては大別して浜通り、中通り、会津の3地方で構成されている。このうち、深刻な被害があったのは浜通りであり、中通りや会津まで被害が及んだわけではないのだ。
しかし、原発事故は浜通りで起きた事故ながら、風評は福島県全体に及んでしまうことから、福島県内の農家の人にとっては風評による被害は当然受ける。
赤泥流出事故で被害を受けた地域はデヴェチェル市、コロンタール村、ショムローヴァーシャールヘイ村の3自治体だ。
福島とは自治体としての規模が違うため、全く同様のことが出来るわけでは無いが、復興を目指すにあたり、中長期的なビジョンを持っていたことは確かだ。
復興していくために必要な方向性は、次のように定義されている。

①赤泥災害の影響の払拭、とりわけデヴェチェル市に関する否定的風評を払拭する
②地域的なアイデンティティ形成のため、ソフト面の事業計画を実現する
③これまで箕臼だった「デヴェチェル人意識」を強化する。さらに
④力強い地元意識を育てる
⑤地域内の相互交流を活性化させる
⑥余暇の共同利用に相応しい基礎作りをする
⑦ロマ児童、および要支援児童に対する文化事業、並びに社会的向上心の涵養(カンヨウ)につとめる
⑧住民のよ要望に基いて、ぶ文化活動や余暇のゆ有効利用の充実を図る
⑨諸事業間に互恵的かつ相乗的な発展を促すための総合企画を作成する⇨以上によってコミュニティ形成を促進する効果が生まれ、地域密着型の組織作り等が実現する
➉社会問題や社会的緊張の緩和
⑪都市計画に関連する機能上の問題点を解消する施策を提示する

『なぜ日本の災害復興は進まないのか―ハンガリー赤泥流出事故の復興政策に学ぶ』より引用

復興にあたり、どのような方向性を描くかは重要である。
日本の政治はシステム開発で言うなれば要件定義のない、プログラマー(コーダー)だけで作るソフトウェアに等しい。
そのため、全体的な最適化が出来ず、コロナ対応においても、金融機関へ酒類を販売する飲食店への貸し剥がしを促すという、世にも恐ろしい疫病対応をすることになる。

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社会設計   2021/07/11   センチュリー・大橋
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