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「給与で会社を選ぶ人とは働きたくない」東京から撤退してはどうか🚈

「給与や待遇で会社を選ぶ人と働きたくない」
人事がこんなツイートをして炎上した企業はノースサンドという、東京都中央区にオフィスを構える企業である。
事業としてはITコンサルティングを行っており、GPTW社の「働きがいのある会社」として4年連続ベストカンパニーに選ばれた過去があるそうだ。
同社は「カッコいい会社を増やす」ことをミッションとし、世界をデザインすることを理念としているが、結果から言って自社のSNS運用方法からデザインする必要があったというお粗末な話となった。

さぶれの失敗に学べぬコンサル企業

炎上となった発言の真意は「弊社の理念に共感してくれる人に来て欲しい」ということなのであろうが、政治家にしろ企業の人事にしろ、発言というのは「インパクトに残るフレーズが切り取られて解釈される」のは基本である。何より件の発言はITコンサル企業としては致命的なのは、さぶれSMBCソースコード流出事件や、ブロードリンクHDD転売事件から何かを学んだ姿勢が垣間見れないということだ。
不正のトライアングル

従業者の故意・重過失によるセキュリティインシデントには、不正のトライアングルが絡むと言われている。
不正をやらなければいけないだけの『動機』があり、実行しても発覚しないであろう『機会』があり、不正をやらなければいけない理由を作り出す『正当化』が存在する。
ある意味で、動機と正当化は密接にリンクしているとも考えられるであろう。
ブロードリンクHDD転売事件は、実行者の動機は判然としないが、転売して金銭を得るという目的はあった。一方、エンライトハウスやvorkersの口コミを見ると、軒並み給与に関する不満が多かった。残業は多く、賞与は無し。なんと「残業80時間&月給23万円」という情報までネット掲示板に流出していたようだ。
ここから推察するに動機は待遇不満であり、正当化もまた待遇不満である。

次に、さぶれSMBCソースコード流出事件はどうだろうか。
これも動機は給料不満にあったと言って良い。正当化の目的としては転職の為にエンジニアとしての偏差値を割り出す必要があったからである。

不正対策は動機と正当化対策が置き去りにされる

この2件の不正事件を受けて、各企業が対策を取っているのは『機会』の部分だけだ。如何にして機会を断ち、隙を無くすかということだけに意識が向いていると言って良い。
肝心な動機は置き去りにされたままだ。ITコンサル企業を名乗り、世界をデザインするのであれば、さぶれSMBCソースコード流出事件やブロードリンクHDD流出事件から問題の本質を突き止め、顧客企業に対して社員が生き生きと働けるための仕組みを提案していかなければならない。社員が生き生きと働けるようになれば不正が起こる可能性は下がり、かつ業績の向上に繋がるからだ。
歴史を紐解くと、戦に強い武将というのは少なからず、部下(従業員)や領民の満足度には気を配っていた者が少なくない。
ティムールはアンカラの戦いでオスマン帝国と対峙したが、戦闘前夜に厳しい訓練を行ったオスマンに対し、睡眠時間を充分に取らせたティムール、結果はティムールの圧勝である。
北条早雲は領民を富ますことが自らの富に繋がると考え、民主主義的な政治を行ったが、かの五代の間に家臣や領民の裏切りは皆無に近かったことがわかっている。
即ち不正のトライアングルのうち、動機を断つための対策は生産性向上にも役立つことは歴史からも明らかであり、そのためのデザインをすることこそがITコンサルの仕事である。

「給与や待遇で会社を選ぶ人と働きたくない」

従業者が給与や待遇を重視するのは当たり前である。
北条早雲は「領民に恩を与えれば領民も民で返してくれる。それが国を強くする」という理念で領地経営をし、結果、本当に強くなった。同様の話は最近のアメリカにもある。
シアトルのグラビティ・ペイメントという会社が従業員の給料を800万に上げたら業績がアップしたというものだ。
全員に当てはまるわけではないが、やはり人は恩をくれる大将の為に働きたいのである。曲がりなりにも「給与で選ぶ人と働きたくない」などと言う発言をした時点で、ITコンサル企業としては失格である。

よい仕事をさせてないーそりゃ社員だって盗みも働くさ

無駄金払いのアウトソーシング:ぼったくられてるだけ
  2022/02/06   センチュリー・大橋
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