フリー写真素材:特急かもめ号の車窓から⓶
特急かもめ号の中で撮影した車窓の景観です。 場所は佐賀県のどこかです。 WEBコンテンツなどで使えそうなのがあったら保存してお使い下さい。 横幅は1200Pxに縮小されています。
有明海
特急かもめ号の中で撮影した車窓の景観です。 場所は佐賀県のどこかです。 WEBコンテンツなどで使えそうなのがあったら保存してお使い下さい。 横幅は1200Pxに縮小されています。
有明海
「なんで私は富士山を見ているんだ?」
そう気付いた時には遅かった。何事も思い込みは失態の元である。
特急くろしお号でA席に座り、ひたすら山ばかり見る車窓を過ごした私は、ワイドビュー南紀もA席が山側だと信じて疑わなかった。えきねっとを通して買ったワイドビューの指定席はA席であり、D席は山側になるとタカを括っていたのだ。
しかし、行きの東海道新幹線はE席であり、富士山を眺めている自分にふと違和感を覚えた。
「これは南紀の海側はA席だったんじゃ・・・」
そう思ってネットを調べるものの後の祭りである。なぜなら自信満々でD席を確保してしまった自分を恨むこととなった・・・。
えきねっとで指定席を確保するのにあたり、ワイドビュー南紀は乗継割を使って乗る必要があった。
どうせなら意味のない旅をしてみたいと思い、前夜泊で小田原に泊まり込んで乗ったのが、こだま701号名古屋行き。途中、沢山ののぞみに追い越される敗北感を味わいながら、名古屋までゆっくり各駅の旅をすることができる。
だんだんと長距離特急が減っていく昨今、ワイドビュー南紀は名古屋から紀伊勝浦まで、実に4時間かけて走っていく。
JR東海は近鉄と張り合う気が無いのか、関西本線はいきなり単線であるし、津駅までなら確実に近鉄の方が速くて安い。その上、津駅から先の紀勢本線でもこれまた単線が続くため、ワイドビュー南紀は走行距離の割に時間が掛かるのだ。しかも紀勢本線の亀山ー新宮間は電化すらされていないため、ワイドビュー南紀は本州では珍しい気動車特急なのである。
ただでさえワイドビュー南紀で紀伊勝浦まで時間が掛かるのに、新幹線も時間の掛かる、こだまで時間をかけて行きたくなるのだから酔狂ではある。それでも特急券のコレクションもかねて、こだま701号で名古屋に行くことにしたのだが、その途中でワイドビュー南紀でも山を見ながら走ると知り、肩を落とすこととなった。
思い込みというのはミスの元であり、それは仕事だけでなく旅行にも言えることである。
新宮を出てから名古屋まで、実に3時間を三重県で走行していくワイドビュー南紀。行きで南紀勝浦まで行くのみにあらず、帰りに名古屋まで行く特急券すらD席を確保してしまったことに、再び暗澹たる気持ちを抱えて南紀に乗車するのであった・・・。
日本がIWCを脱退したのは2016年のことだ。その是非を考えるため、太地町に行き、ドルフィンリゾートにも立ち寄り、実に有意義な旅であったとは思っている。しかし、それでもやっぱり最後に待ち受けているのは帰宅であり、そしてD席を取ってしまったという<現実>である。
「いったい何故D席を確保してしまったのか…」
と言っては悔やみきれず、かと言って指定変更もしていなかったため、帰りもそのままD席に乗車となる。
なかなかに億劫な帰りではあるが、名古屋までの3時間50分の旅を精一杯楽しむこととしたい。
12:23発の特急南紀6号。コロナ禍ということもあってか、行きと同様に客の少ない南紀だが、いよいよ名古屋に向けて出発することになるのだった。
ワイドビュー南紀は割と直ぐに和歌山県を出る。そもそも和歌山県下の駅が紀伊勝浦と新宮しかないし、もっと言えば愛知県の停車駅は名古屋のみである。それ以外は全て三重県であり、実に三重県を3時間半も走っているということだ。
新宮から熊野川を渡ればすぐ三重県であり、ここから長い長い時間をかけて、桑名までの三重県を走ることとなる。
前日の大雨もあって川は増水し、濁ったものになっていた。
新宮を出てもA席なら熊野灘を幾分か堪能することはできるのだが、D席はなかなかそうも行かない。途中、熊野市や尾鷲でも人は乗っては来るが、紀伊長島を過ぎてザッと車内を見渡してみると、D席に座っているのが私しかおらんのである。これがリサーチせずにD席を取ってしまったことに、更に追い打ちをかけた。これは悔やんでも悔やみきれるものでは無い。
D席の見どころスポットというのは、紀伊長島から先の、山脈区間になってからだ。
紀伊長島から多気までの間、長い長い紀伊山地越えが待っている。
紀伊長島を過ぎてすぐ、Ωカーブを曲がり、梅ケ谷までの間で一気に標高が上がるのだ。
紀伊長島駅から隣の梅ケ谷駅はなんと190mもの高さを登ることになるのだ。梅ケ谷駅手前からは下界を見る場面が一瞬ある。その光景は「こんな高いところに登ったのか」と圧巻だ。
その後は多気まで紀伊山地を縫うようにして突き進む。山側の席を取ってしまった場合、途中の三瀬谷ダムが一番の見どころだろう。一瞬の光景でしかないのだが。あとは途中途中で桜を楽しみながら、多気を過ぎると平地を走っていく。松阪過ぎれば近鉄も並走し、伊勢鉄道区間では一旦独走するものの、四日市で再び近鉄に合流する。もちろん近鉄の方が速いのは言うまでもなく、単線であるJRはワイドビューが特急と言っても近鉄急行程度の速さしかない。思えばワイドビューは島風に抜かれ、火の鳥に抜かれ、多気から南側でようやく特急らしい「誰にも抜かれない列車」になれる。尤も単線なので抜かれようも無いのだが。
キハ85で運行されるのも残り僅かと言われるワイドビュー南紀。行き帰り共にD席を取ってしまったことを悔やみつつ、次に勝浦へ行く時はA席を確保することを誓い、名古屋から新幹線ひかりで小田原へ帰るのであった。
ステーションメモリーズにて黒潮しらら獲得を目的とした白浜旅行も、4日目は帰宅のための行程になる。
程よい時間として、くろしお18号に乗りたくも、これは運休であり、次の20号が帰りの便となる。
20号は新宮駅の始発だが、白浜駅では少し長めの停車時間が設定されているため、記念写真を撮っていく時間がある。行きの切羽詰まった新大阪駅と違い、ゆとりのある帰宅の始まりだ。
帰りの車輛は289系。これは683系電車が改造されたもので、しらさぎ、サンダーバードとよく似た姿になている。まぁ、車体は殆ど同じだな。
特急くろしお号には白浜止まりの停車駅が多い便と、新宮まで行く速達タイプの便がある。
どちらもネーミングは「くろしお」で同じであり、昔の「あずさ」みたいに「スーパーあずさ」が存在しているわけではない。
それでも昔は「スーパーくろしお」は実在していたわけで、その名前が消えてしまったことは悔やまれる。くろしお20号は速達タイプで、白浜止まりの便が止まった一部の駅は停車しない。
よって紀伊田辺を出ると、御坊までは殆ど止まらず走っていく。
残念ながら帰りもA席であり、見る景色は山側だ。
のどかな田園風景が広がる・・・などと言ったことはなく、ひたすら山景色が続く。
2月だというのに春のような空模様だ。
川の水面に山が映っているのだから、水の綺麗な川であることがわかる。これが1時間半も走ればだんだんと都会の景色に変わっていく。和歌山駅に着くころにはだいぶ都会の景色に変わっていってしまうから、眠ってしまうのは勿体ないものだ。
そうこうしている内にあっという間に新大阪。行きと違い、帰りは記念撮影する時間があった。
白浜に格別やり残したということがあるわけではないが、アプローチの仕方がまだ色々あるので、次はまた違った便で白浜に行ってみたい。
特急くろしお20号。次に乗る機会があるとしたら、白浜以遠からの乗車だな。
スマートフォンで位置登録をしながら進めるゲームアプリ、ステーションメモリーズ。
現実世界で位置登録をしなければ始まらないことから、コラボする企業も旅行関係の会社が少なくない。
中でも最近は温泉むすめ、鉄道むすめを中心としたコラボが多く、所定の駅で位置登録をすることでゲーム内キャラクターを獲得できるものになっている。
2021年の2月、くろしお号で停車する和歌山県下の駅で位置登録をすることで、鉄道むすめ『黒潮しらら』をゲットできるイベントがあった。そのために新大阪駅に降り立つ。
本来は京都からの便に乗りたかったところであるが、コロナによる緊急事態宣言で運休となってしまい、かつ便そのものが半分程度無くなったため、やむなく新大阪発の13号に乗ることにした。