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リニア新幹線が必要な時代などとっくに終わっている🚄

今さら開通しても遅い新幹線500系

写真:新幹線のフリー写真素材より

しかしながら、2022年の今、リニア新幹線が必要な時代なのかということ。それ自体が既に怪しいと言って良いだろう。
結論から言えばリニア新幹線が必要な時代というのは、既に終わっている。リニア新幹線は遅くとも2009年には完成していなければ、ほぼ無意味な存在であった。

2010年以降、そして2020年以降では交通の在り方、そして働き方に大きな変化が生まれている。
特に2020年以降いの働き方の変化はリニア新幹線は愚か、普通の新幹線すら需要減になる。特にビジネス利用の減少がJR東海にとっては痛いものになるだろう。
そして、その流れは今後も大きくは変わらず、需要の上限値が下に下がった状態になっている。
また、最近開通した西九州新幹線にも言えることだが、そもそも新幹線は日常乗る乗り物では無い。人口減少かつ格差拡大時代に於いて、日常乗らない乗り物を強化大して役には立たない。

大航空時代からクラウド時代へ

リニア新幹線が2009年には開通していなければ遅かった理由の1つがLCCの台頭だ。2010年頃からLCCが台頭し、日本に於いても日の丸LCCが2012年には3社就航していた。格安航空の影響もあり、上海や台北、ソウルには格安の航空便が運行するようになり、海外旅行へのハードルも一気に下がっている。新幹線で東京ー博多に行く金があったら、台北、ソウルともすれば上海までは行けてしまうだろう。参考までに長崎空港からでは東京より上海の方が近いため、航空運賃も長崎ー羽田より長崎ー上海の方が安いかもしれない。

国内間移動に於いても同様だ。今や東京ー博多間で新幹線を使うものなど「空を飛びたくない」者に過ぎない。
羽田ー福岡を飛行機で飛んだ方が安いのなら、わざわざ高い運賃と時間をかけてまで新幹線など乗らない。よもや新幹線が贅沢品である。
山陽新幹線ですら、新大阪から博多まで行く乗客は殆どいない。多くの乗客は広島までの間に降りてしまう(広島は広島空港から広島市街まで距離がかなり離れていることも新幹線優位の要因とも言える)。
コロナ禍で航空業界は大打撃を被ったが、今や自粛ムードどころか海外との行き来も徐々に緩和されつつあるため、直に航空時代が復活しよう。

一方、コロナ禍で一気に普及したのがリモートワークである。
これは自社の業務がリモートで完結するものが多いと気付かされた一方、一部の顧客業務も遠隔で出来ることが分かったわけである。今は「リモート疲れ」のフェーズに入っているが、出社させたい経営者の思惑に対し、従業者側はリモート継続を希望するなど、今後はハイブリッドワークが主流になるであろう。
何より、日本人の3人に1人は3年以上新幹線に乗っていないのである。日本人の可処分所得低下も加わって、新幹線移動による需要は先細りしていく中、果たしてリニア新幹線は採算の取れる事業なのか。まず取れないであろう。

中国に負けないことが目的化した「技術の為の技術」

既にリニア新幹線は採算を取ることは不可能である。コロナ禍で働き方のシフトも行われる以上、新幹線需要は元に戻ることは無い。
それこそリニア新幹線を研究する金があるなら、フリゲージトレインの研究を続行していた方が、よっぽど有意義だ。
既に採算の取れない事業であることは、本当はJR東海もわかっているのではないか。こうなるとリニアは単に意地の為に維持している事業である。

国粋主義者にとっては、リニア新幹線を開通することは国威発揚の為に必要な事業となりつつある。
謂わば「中国に日本が負けていないことを示すためのリニア新幹線」なのだ。
しかし、そのために沿線住民の安全・安心が脅かされるのであれば、たまったものではない。

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ジャーナリズム   2022/09/28   センチュリー・大橋
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