月並みだけど一番コスパのいい健康維持の方法
写真:諫早市のフリー写真素材より 近々手術をすることになった。
たいした問題ではないのだが「新型コロナ第6波(?)が来る前にさくっと取っちゃいましょう」ということになった。
昨年から胃腸の調子が悪く、胃と腸の内視鏡検査をしてわかったものだ。
生命保険は健康な人が入るものだと痛感したワタシの場合
いつしか「病気があっても入れる保険」ができたが、当初のそれは健常者に比べると支払う金額に見合う保障とは言い難く、加入に躊躇した。
ようやく近年「掛け捨てであってもこれなら」と思える生命保険ができ、こんな自分にも家族ができたことから入院費用が手厚い保険に昨年加入した。お手伝いいただいた保険屋さんには大変似お世話になった。
大人になった今では当たり前のことだが、生命保険とは健康な人が将来の不安に備えて入るものなのだと度々痛感させられることになった。
デスパレートな人たち
だが、人間は意外にも、そう簡単には逝けないようになっていて、多くの場合、非常に苦しむ。そして実際に高齢者の自ら命を落とす原因の多くは慢性病を理由とする苦痛が原因であることが厚労省データからも指摘されている。
・既に何かしらの疾患を抱えている/障がい者である
・独身で一人暮らしだ/シングル家庭で子どもがいる
・ワーキングプアだ/奨学金の負担がでかい
などの人たちにとっては、いつかは将来に備えなくてはと思いながらも、目の前の問題が差し迫っていて充分に準備ができないでいる人も多い。
日々崖っぷちの人間が大病を患った場合、どんなに意欲があってもそれが原因で一瞬にして人生詰む可能性が高い。
政治や選挙のクラスタはついつい「○○政治が悪い」と言ってしまいがちだし、実際に制度上の問題は至る所にあるのでそれはそれで間違いとはいえない。
だが国民健康保険が良い例だが、今ある制度そのものを守り抜くこともまた重要な運動といえる。
行政の助成が入った無料や低価格で受けられる特定検診やガン検診もその大切な運動の一つに加えていただきたい。
特定検診やがん検診を受けることが最もコスパがいい根拠
厚生労働省の患者調査(平成29年度)によると、悪性新生物(いわゆるガン)の平均の入院日数は約17日だ。 https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/17/dl/03.pdf
同じく厚労省の医療給付実態調査によれば、自身の加入する保険の種類が、
・協会けんぽか
・組合けんぽか
・それとも国民健康保険なのか
・後期高齢者医療に該当するかどうか で、1入院あたりの費用(病気の種類を問わない)はずいぶんと違ってしまう。
※下記リンクより「調査結果の概要」を選択
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/filespage=1&layout=datalist&toukei=00450389&tstat=000001044924&cycle=0&tclass1=000001044945&tclass2=000001143146&tclass3val=0
最も費用負担の低い組合けんぽによる費用負担平均は38,169円であるのに対して、市町村国保(国民健康保険)であれば138,660円。後期高齢者医療においては450,934円もの負担がかかってしまう。 多くの生命保険会社が謳う「がん治療費平均100万円とは」高額療養費制度の適用を度外視した金額で宣伝されることが多い。 とはいえ、それでも17日間の完全なる休職と、その後も続くであろう通院、継続的にかかってくるお金、たとえば交通費などは一回にかかる費用はそれほどではないものの積み重なると大きい。 実際今回の自分がそうだったのだが、内視鏡検査で小さなポリープが見つかりその場で摘出できるものもある。摘出されたポリープを調べる顕微鏡検査の結果次第では追加治療が必要な場合もある。 ちなみに自分が入院するのはその場で摘出されたのとは別なポリープを取るために入院する予定だ。いずれにせよ。その場で取ってしまえるレベルのものなら、重たいものより追加治療の期間も負担も低く抑えられるだろう。 今回は大腸がんについて述べるが、定期健診は3年以上間を空けてしまうと進行したがんが見つかってしまう可能性も高い。人間ドッグをまるっと受けるのにはそれなりに費用もかかるが、好発年齢(疾患にかかりやすい年齢のこと)を迎える疾患を中心に、特定検診やがん検診をこまめに受けておけば、いざというときも発見が早く、様々な負担が低く抑えられるだろう。
各種国や行政の検診、ご自身の保険の検診を賢く使うべし
大事なことなので繰り返すが、条件を満たせば無料、そうでなくても補助があって安い費用で受けられる国や行政、また加入している協会or組合けんぽの検診は積極的に受けることをお勧めする。
自分から調べに行かないと教えてくれないことも多いので、ご自身の住む自治体の名称と検診のワードで検索し、自分が知らない、わからないことがあれば積極的に問い合わせてみてほしい。
特に住所が変わった場合にはクーポンやお知らせがうまく届かない場合もある。
自分を守るのは自分だけだなどといってはあまりにも切ないが、より良く生きること、それは同時に可能な限り自己の尊厳を守りながら逝くことでもあるが、そのためには、検診は必要なライフハックだ。