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衆院選2024:日本共産党は何故大惨敗を喫したのか⓶

支持者の高齢化が深刻な共産党

写真:金沢市のフリー写真素材より

では自民党が票を落としたのは何故なのか。
これについては「わからない」としか言いようがない。
ひとつ言えば、高市早苗が総理大臣にならなかったことが、票を落とした要因とは言えそうだが、そうした面々は自民党から日本保守党や参政党に鞍替えしただけであり、大勢に影響を及ぼす程ではない。
それは裏金発覚も同様で、裏金自体は田中角栄が総理大臣をやっていた以前から続いていたことであろう。
残念ながら日本人は法律を重んじる民族性ではないので、裏金自体も多くの日本人には「なんか知らんけどアカンことなんや」と言う程度の認識しかなく、1つ1つの事例は大勢に影響を及ぼすものではないのだ。

しかし、共産党惨敗に関しては以前から存在していた深刻な理由がある。
それが支持者の高齢化である。

政策だけで選挙は勝てない

政策だけで選挙をできたら、恐らく共産党は多数の議席を確保できるであろう。
しかし、選挙結果が示す通り「政策だけでは選挙は勝てない」のである。
寧ろ選挙など「政策以外の面で9割が決まっている」と言った方が正解だ。
これが共産党の支持者には良くわかっていないのである。

少なくとも共産党とその支持者達は「政策が良ければ勝てるはずだ」と言う考え方は一貫して変わっていない。
言ってはなんであるが、彼らは選挙や政治をエンターテイメント化する力に欠けているのである。
確かに彼らは高潔な考え方の持ち主が多いのであるが、悪く言えば潔癖志向であり、宗教や哲学の話はできてもJ-POPやK-POP、サブカルや韓流コスメなどの話はできないのである。

少なくとも現役世代から見て「コイツ話しても面白くなさそう」と思われているのであり、れいわ新選組の得票と比較すれば、そういう面も出てしまっているのだ。

  れいわ 共産
北海道 177,620 169,799
東北 271,855 223,409
北関東 419,511 354,915
南関東 472,519 437,724
東京 451,865 498,565
北陸甲信越 216,659 181,910
東海 506,112 334,599
近畿 557,899 649,195
山陰・山陽 173,622 149,218
四国 95,973 88,224
九州・沖縄 461,425 275,408
合計 3,805,060 3,362,966
候補者数 19人 214人
1人当たり得票数 200,266.32 15,714.794

反面、れいわ新選組は山本太郎からして元芸人であるし、大石あきこも「芸ができる(話したら面白そうな)オバちゃん」なのである。
もう一つ、共同代表として大石あきこを選んだのは今になって非常に大きく作用しており、入院中で表舞台に出れなかった山本太郎に代わって見事に芸をやってみせた。
山本太郎が殆ど不在の中で9議席(かつ当選率47%)を実現できたのは、れいわ新選組が成長途上の組織になったと言っても良い。

支持者が高齢化して衰退途下にある日本共産党は皮肉にも、現在の日本の有様を表す組織となってしまっており、発展の見込めぬ組織として現役世代は共産党を捨てて、れいわ新選組に流れ込んだと考えて良いだろう。

現代化が遅れた組織改革をできるのか

最近の共産党のポスターは少しずつ現代的にカスタマイズされてきてはいるが、しかし組織として根本的に現代化が立ち遅れていることは否めない。
214分の8人しか当選できず、供託金4億円没収という痛手を受けているのは、残念ながら事前の分析の不足も否めない。
れいわ新選組という対比を前にした時、たった1議席の差でも様々な意味が含まれる1議席差になっている。

現在の支持者の顔ばかり見ていては衰退し、滅亡あるのみである。
現存する政党としては日本で一番長い歴史を持つ政党であるが、次の100年を迎えるには大きな構造改革をせねばならず、党として存続するためには「政策以外の面をどのように強化するのか」と言う発想が肝要だ。

政策だけでは選挙に勝てない。
高潔さだけでは人は寄りつかない。
それが理解できない限り、共産党は15年以内には滅亡するであろう。

「都の外郭団体が運営するメルシーの品揃えの悪い!!」

ひぐらしのなく頃に:レビュー
ジャーナリズム   2024/10/31   センチュリー・大橋
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