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新幹線が通る長崎市:新たな住民を呼べるのか🚄

賃金アップと企業誘致しかない

佐賀県が新幹線を必要としない限り、長崎新幹線は永久リレー方式となるだろう。
新幹線が経済効果を期待することを期待しての前倒し開業も、開業から一定期間経過後、それは逆効果となるであろう。
JR九州は長崎本線の肥前鹿島~長崎間の非電化を決定してしまった。
まだ電化設備を残したまま、新幹線と特急を残してどちらの方が客を乗せるかの実証実験でもすれば良かったものを、電化設備も排してしまったのであるから、長崎が旅行先の候補から外れるか、或いは高速バスに客を取られるかの未来しかない。もしかしたら新大村駅で空港から来た客が乗るという可能性はあるが、それはいかほど期待できるであろうか。
長崎市は深刻な人口流出が続いているが、新幹線によって長崎市の課題が解決されることはない。
長崎市の問題を解決する手段は新幹線ではなく、賃金アップと企業誘致である。

長崎市企業立地ガイドブック

画像:長崎市企業立地ガイドブックより

少なくとも新幹線導入後、日本人の観光客は長崎を離れていくであろう。となると、長崎にとって重要な課題である人口流出問題に本腰を入れて着手する他ない。
長崎の人口流出の大きな要因の1つが可処分所得の少なさである。もっと言うと燃料に掛かるコストが高いため、マイカー生活には厳しい。
また、野菜に関しては産地が遠いこともあってか、東日本と比べて高い(特にキャベツやレタス等の葉野菜)。

収入に対する生活コストが高いため、それに愛想を尽かし、福岡・大阪・東京へと、人が流出していく傾向にあるのだ。
この状況を打開するには企業を誘致するしかないが、特に上場企業の事業所を多く呼び込みたいところである。
 

長崎空港とのアクセスは良くなる

長崎新幹線は佐賀以東の人間にとっては乗り換えが増えるだけなので、至って不便である。ただ、一つだけ良い点はある。
長崎新幹線の新大村駅が長崎空港とアクセスが良くなる点だ。長崎新幹線が出来ることで空港とのアクセスは良くなるため、日本人観光客の減少を、アジアからの客でカバーすると言うのであれば、話は別である。
折しも今は円安だ。海外の人間にとって「日本が安い」時期である。なお、雲仙岳は日本初の国立公園だが、これは当時、雲仙岳が上海から近い避暑地として外国人から人気があったということが要因となっている。
また、新幹線開通以前から長崎空港を使っていた国内旅行客にとっては、新大村駅~長崎市内への移動に関しては便利になる。

いっそアジアに目を向けて外資を呼び込んではどうか

長崎新幹線は1つだけ良い所を挙げるとするなら、長崎空港とのアクセスが良くなる点であろう。
長崎空港から上海へは1時間半、香港に至っては3時間強で行くことが出来る。物理的な距離として長崎は東京より上海の方が近く、釜山は大阪より近いのである。尤も、長崎空港の国際便は上海と香港にしか就航していないが…。

ある意味で新幹線開通によってメリットを得られるのは空から攻めた者になることを鑑みれば、いっそ長崎は上海や香港との繋がりを深め、外資を呼び込んだ方が良いのかも知れない。日本企業が今後、長崎に拠点を構えたいと考えるか否かは難しいところである。
恐らく、日本企業が長崎に魅力を感じるようになるとしたら、外資が集まるようになった後であろう。今は三菱城下町として何とか持っている部分があるが、いっそ上海や香港から企業を呼び込み、国際センターとしてリスタートしてはどうか。

尤も、もしそういうプランを長崎市が描いていくのであれば、長崎新幹線が佐賀を通る際は、佐賀駅ではなく、佐賀空港経由にした方が九州全体の利益には適うであろう。
福岡空港は既に発着数に余裕がなく、拡張も難しい。
長崎は上海と香港にしか国際便は無い上、海上空港であるが故に、やはり拡張が出来ない。
一方、佐賀空港には拡張の予定がある。しかし、佐賀空港の近辺に鉄道駅は無い。佐賀空港の国際便は上海に加え、仁川、台北、西安へ接続している。
福岡空港はハノイ、シンガポール、スワンナプームへの就航も行っているため、新幹線で空港間を繋ぎ、海外との交流を活発にした方が、北九州全体の発展には寄与しそうである。
尤も、国交省や自民党は佐賀駅に通すことに並々ならぬ情熱を持っているようで、その限りに於いて長崎新幹線は孤立した新幹線になり続けるであろう。

少なくとも目先の対応を考えた場合、長崎市は日本人観光客を呼ぶより、海外からの客やビジネスを呼び込んだ方が、少しはマシな展開になりそうに思える。逆に外資を呼ぶことも出来なかった場合、新幹線は逆効果になり、長崎市の衰退は更に加速するように思えてならない。

人口減少に歯止め掛からぬ長崎市

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人口   2022/08/27   センチュリー・大橋

新幹線が通る長崎市:新たな住民を呼べるのか🚅

新幹線の前倒し開業

2022年の9月23日より、当初の予定を前倒しして長崎新幹線が開通する。
長崎新幹線は正確には西九州新幹線と言うもので、長崎~新大阪までを繋ぐ新幹線として開通する構想になっている。
しかし、西九州新幹線の全通に当たって最大の鬼門は佐賀県下をどうするかと言うことになる。佐賀県が了承しないためだ。

未開通区間(未着工区間では無い)となっている佐賀県下であるが、そもそも佐賀市にとって長崎本線と並走する新幹線は不要であるため、現行ルートを通る前提では一向に話は纏まらないのである。
長崎新幹線は武雄温泉駅で乗り換えるリレー方式となるが、恐らくリレー方式が半永久的に続くであろう。
利用者にとっては鉄道での移動は不便なものとなり、値段も高くなることから、高速バスに流れることが想定される。
乗換えを伴うことによる不便度が上がるため、長崎が旅行先から外れることも考えられる。

開業当初こそ物珍しさのために賑わうことが考えられる長崎新幹線だが、リレー方式が半永久化すれば利用客の減少は避けられないであろう。
そうなれば、長崎市は今後、定住者を増やしていくことが大事になるのではなかろうか。

長崎市の人口減少は激しく…

新幹線開通に浮かれたところで、新幹線は多くの人にとって、日常的に使う交通機関ではない。日常的に使われるものは在来線やバスであるが、非日常で使われる交通機関だからこそ、乗り換えの少なさは大事である。利用者が鉄道に慣れているとは限らないからだ。

前倒し開業となった長崎新幹線だが、長崎市は人口減少のスピードは県都では新潟市に次ぐ2位である。都市の中にさえ限界集落があり、現状の人口減少スピードから見て、消滅可能性都市になることも考えられる。上場企業の本社は全国で唯一1社もないのが長崎県であり、長崎市は陸の孤島である。

長崎市がどれだけ陸の孤島であるかは女神大橋の北側を歩いて市街地を眺めて見れば良い。
三方を山に囲まれ、南が海、平地の殆どない長崎市は正に要塞そのものの地形なのだ。
女神大橋から見た長崎市街
写真:長崎市のフリー写真素材より

長崎市は海に面した場所はほぼ三菱の縄張りと言っても過言では無いが、岩崎弥太郎が三菱を創業した時代、飛行機と言うものは存在していなかった。長崎は空以外からは攻め辛い地形をしており、軍需産業を育てるのにはうってつけの街だったと言える。
今も長崎の造船所ではイージス艦を造っているが、日本の造船業は近年、中国や韓国に押されて低迷しており、三菱重工の香焼工場は売却が決まってしまっている。これは長崎市にも暗い影を落としており、長崎市の御先が明るくないことを象徴付ける出来事となってしまった。

得られる賃金の割に家賃は高い…

長崎市の大きな特徴は「三方山に囲まれ南が海」である。街中には坂が多く、GoogleMapで住宅街である住吉エリアを見ると、ところどころに階段があるのが分かる。長崎市の市街地は坂だらけであるということだ。
長崎市には路面電車こそ走っているが、走っている区間は長くはなく、赤迫-大浦天主堂間の距離は僅か8㎞しかない。参考までに人口規模の小さい高岡市の万葉線は高岡-越ノ潟で12.9kmある。かつて存在した京都市の路面電車の営業距離は78.814㎞と、今の地下鉄と嵐電を合わせた区間より距離が長い。

長崎の路面電車は大浦天主堂からは海側を外れ、石橋駅が終点駅になっているが、大浦天主堂から女神大橋を海沿いに歩いてみると、これまた左手は山の斜面であり、平坦な区間は殆どない。これは長崎市の家賃の高さにも繋がっている。
長崎市は家賃が高く、その家賃は大阪市や福岡市とほぼ同等の家賃帯になる。長崎県は最低賃金が全国で2番目に低く、全国平均より100円も最低時給が安い県である。

即ち、家賃が高く、賃金が低い。当然、人はより良い生活を求めて福岡へ、大阪へ、東京へと出て行ってしまう。
よもや「観光収入が頼り」と言わんばかりの状態であるが、一方で顧客努力を強いると満足度は下がる。新幹線のリレー方式は〚乗り換えと言う顧客努力〛を強いるため、この1回の乗り換えが観光客を長崎市から遠ざける要因にもなると言える。

流石に赤迫や石橋などの終点駅に行くと家賃は下がっていくが、市内の家賃は大阪市や福岡市とあまり変わらず、得られる賃金ベースで考えれば、大阪市や福岡市の方が安くなるであろう。なお、近年は群馬県が移住先としての人気が高まっているが、前橋駅近辺の家賃相場は長崎駅周辺とあまり変わらないのである。
平らな地形が少ないことが長崎市の家賃を押し上げる要因であり、そして得られる賃金が低い割に家賃が高いため、市民の不満はそれ相当には高そうである。
なお、二列目には長崎の路電と同一の駅名が存在する都市同士で比較したが、栃木県の下野市は住みやすさランキングで栃木県第一位を獲得したことがある(下野市ホームページより)。

長崎県内ですら長崎市は住みやすさと言う面に於いて、隣町の時津町に人気負けしており、長崎市の受難はまだまだ続くと言えそうだ。

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人口   2022/08/24   センチュリー・大橋

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長崎市は人口減少率ワースト

787系黒い特急かもめ

佐賀県としてはタダでも新幹線は要らないという立場だ。
下手に新幹線を通して高岡の二の舞になってはならないし、将来的に並行在来線が第三セクター化されてしまえば住民の利便性は損なわれ、自治体の財政は圧迫されてしまう。佐賀県が新幹線に反対するのは無理もないことである。佐賀県としては現在の特急かもめ、みどり、ハウステンボスで充分なのだ。
一方、長崎県側としては新幹線に賭ける期待は大きいということもある。というのも、県庁所在地のある長崎市は人口減少率に於いて全国でもワーストクラス。県庁所在地としてはワースト1位を取ったこともあるからだ。
即ち現状維持をしていても破滅へと向かうのが、今の長崎市である。

都市部に限界集落がある

全国の都市でも長崎市街地には坂と階段が特に多い。港の直ぐ裏手は山なのだ。神戸のように横長に平坦な場所が広がっているということもなく、本当に直ぐ裏手が山である。
長崎市街地から南へ行ったところに女神大橋という橋があり、自動車は有料ながら、歩行者は無料で歩いて渡れる橋に行ってみると良い。橋から北を眺めれば長崎市街地になるのだが、如何に長崎市が坂だらけの都市かが一目瞭然となる。ある意味で要塞としてはうってつけの地形だ。長崎駅から南北は都会的な風景が広がっているが、東西は直ぐに田舎景色になる。
これでも長崎市である。これでも長崎市なのだ。
ここは白浜海岸という場所で、夕陽の眺めの良い場所であるが、終バスは柿泊発18:10のバスである。しかもこの周りにはホテルが無い。
それだけでなく、市街地にすら限界集落があるほど衰退が進んでいる。
長崎市は三菱城下町であるが、三菱香焼工場は売却され、今や長崎市に明るいニュースは無い。
かつて原爆を投下された長崎市であるが、長崎は今も平和都市ではなく軍事都市である。一方、三菱への依存度が高いため、三菱の経営の悪化は都市の経済にストレートにダメージを受ける。
長崎県の主要自治体の中で人口が増加したのは大村市だけだ。恐らく空港が影響していると思われるが、長崎県の主要市は軒並み減少している。長崎市は佐世保や諫早市よりも減少率が高く、この50年で10万人も人口が減少したのだ。もっと言うと、長崎市は香焼町、伊王島町、高島町、野母崎町、外海町、三和町、琴海町を平成に入って合併したのが今の長崎市であり、それを加味すれば10万人の人口減は長崎市の人口減少の激しさを物語っている。
長崎市の衰退ぶりを見れば新幹線に縋るのも無理はない。
しかし、佐賀県にも言い分はある。一番のベストは新幹線が通っても在来線特急が残ることであるが、それはJR側が赤字になるとして拒むのであるから、佐賀県としては現状維持がベストということになり、首を縦に振ることはない。佐賀県としては現状維持がベストであり、住民もそれを選んだのである。
尤も、新幹線を造れば長崎県の課題が解決するわけではない。
仮に佐賀県がフル規格に賛同することになったとして、今度は佐世保が衰退する遠因を作ってしまう。
何より新幹線は日常的に使う乗り物ではなく、新大阪直通に出来たところで新大阪駅にキャパシティーがあるわけでもない。山陽新幹線の複々線化でも出来れば新幹線かもめ号の便数は確保できるかもしれないが、そもそもそこまでの需要も無いだろう。
「新幹線に佐賀県猛反発!」とは言うものの、佐賀県にも言い分があり、事情を考慮すれば佐賀県の言い分は尤もである。佐賀県を悪者にするような報道は控えるべきではなかろうか。

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人口   2022/02/23   センチュリー・大橋

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長崎新幹線前倒し開業

写真:長崎市のフリー写真素材より

西九州新幹線(長崎新幹線)の開業は10月を待たずして前倒し開業が決定した。
今後、博多から長崎へ行くには武雄温泉駅での乗り換えが必要となり、直通便は消滅することになる。
現在、マスコミからは佐賀県が悪者のように扱われているが、そもそも佐賀県は何も悪くは無いのではないか。
もし「あなたの街に新幹線を通します。東京や大阪に行くのには便利になりますが、代わりに在来線がJRでなくなり、運賃が1.5倍になります」と言われたら賛成するだろうか。並行在来線の問題は深刻なものであるため、是非一度、佐賀県の立場に立って考えていただきたい。

高岡市は新幹線で衰退加速

新幹線は良い事だらけとは限らない。中には新幹線を造ったことで衰退した自治体も存在する。
代表的なのはた高岡市だ。高岡市には「新高岡駅」という新幹線駅があるが、在来線とは完全に切り離された駅舎にして、高岡市中心街がある「高岡駅」からも離れている。
新高岡駅と高岡駅は城端線で結ばれているが、城端線の本数が少なく、酷い時には歩いて高岡駅に向かった方が早い時もある。万葉線が出ているのは高岡駅からで、宿泊施設があるのも高岡駅なので、ともかく高岡駅に出ないと行動計画を立て辛い。
もともと高岡市自体は衰退自治体であったが、新幹線駅が中心駅から離れている上に関西からの直通特急が無くなったことで、衰退は加速。遂には高岡大和百貨店は閉店するに至っている(2019年8月25日)。

高岡と同様の未来が約束されているのが鯖江市と越前市である。
しらさぎ、サンダーバードの運行が無くなり、新幹線は郊外駅となる。関西方面から同市へ行くには敦賀駅で第三セクター鉄道への乗り換えが必要となり、大阪・京都・名古屋との繋がりは断たれることとなる。東京は無論、鯖江や武生に行く人は少ないであろう。

同様に佐賀県にとっても新幹線はメリットなし

なぜ佐賀県が新幹線に反対し続けるのか。それは佐賀県にとってメリットが無い。この一言に尽きる。既存路線がJRで無くなる、特急から新幹線になっても料金が高くなるだけでメリットゼロである。新幹線を通した挙句、高岡のようになっては意味が無いのだ。
「新大阪と直通にすること」をメリットとして挙げられるものの、では京都は博多方面から客が来ているかと言えば、そんなことはあるまい。コロナ禍ということも影響しているであろうが、わざわざ博多から新幹線のぞみに乗って京都までやって来る人というのはそう多いものでは無いのだ。特にコロナ禍では京都観光を支えているのは他でもない関西人であるということは、清水寺周辺を歩けばよく分かる。
九州内における観光を支えているのはやはり、九州の人間であり、佐賀県としては新大阪直通に対して大きなメリットは感じられない。それ以上に大事なことは住民の利便性を守ることであり、それには現行の在来線が続く方が都合が良いのである。

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人口   2022/02/22   センチュリー・大橋

人口減少に歯止め掛からぬ長崎市…新幹線で解決するものではない🚄

思うに長崎市は新幹線を誘致する前にやるべきことがあろう。
そもそも現段階での長崎新幹線は開通すると不便になる代物であって、便利になるものでは無い。
時短はするが、乗り換えは発生するわ料金は高くなるわで、寧ろ新幹線で長崎市が陸の孤島になるからこそ人口流出が進んだのではなかろうか。

長崎白浜海岸 写真:長崎市のフリー写真素材より。

物価も家賃も高い

少なくとも生活用品の物価という点に関して言うと、長崎の物価は決して安くはない。いや、トータルで見た生活コストは川崎と大して変わらないかもしれないのだ。
例えば住民から挙がっていた不満に「家賃が高い」というものがある。
実際、長崎市の家賃は高い。
上の家賃相場はCHINTAIのサイトより引っ張った1DKと2K/2DKをひっくるめた家賃相場である。
滑石だけ相場が安くなっているが、これはそもそも最寄り駅の道ノ尾駅が1時間に1本しか列車が通らず、かつその駅からすら2Km近く離れた不便な場所にあるためだ。バスでないと行けない上、一度長与町を通る。すぐ傍は時津町である。
なお、上の家賃相場と近い相場を持った地域は東京都昭島市。拝島の家賃相場と同じ程度のものであり、賃金は当然東京都の方が高いのだから、これでは人口は流出する・・・。

都市デザインを見直すのが先決ではないのか?

南長崎地域は確かに坂が多い地域であるが(尤も長崎県全体が海と山だが…)、南長崎に於いて長崎港~時津港にかけては、そこまで坂だらけな地形ではない。地図を見れば時津港~長崎港、長与川河口付近は傾斜は緩やかであり、この近辺はそれなりに栄えているのである。
それであれば新幹線を通すより、長崎本線を複線化し、或いは路面電車の線路を時津港付近まで延伸した方が、住民によっては住みよい環境になった筈である。
三菱城下町と化している長崎であるが、西海岸などはもう少しワーケーション地としてIT企業を誘致しても良かろうものだ。坂の多い長崎の地形を逆手に取って、高齢者向け介護タクシーの配車サービスなども展開できるかもしれない。奇しくも、長崎市の西海岸には白浜と言う名の海水浴場があり、IT誘致に積極的な南紀白浜と対比をしたくなろうものである。
南紀白浜のような碧く澄み切ったような海では無いものの、長崎市西海岸もなかなか景観の良いものであり、更に船で行くところにはコスタ・デル・ソル(太陽海岸)という名の海水浴場もあるのだから、天然の観光資源は沢山あるはずなのだが、この辺はなんと無策なことであるか。

南紀白浜(和歌山県)には新幹線は通っていない。空港はある。
長崎市には空港は無いが、大村湾には長崎空港があり、長崎空港からは時津港まで船で行ける。新幹線など無くともやれることはあったはずで、広島伊東の人間を長崎に呼びたいなら、やはり飛行機頼りになるであろう。
恐らく長崎新幹線は武雄温泉乗換えが常態化し、武雄温泉~新鳥栖間の線路は通らない。佐賀県や佐世保市としては現行の在来線特急が無くなり、並行在来線の運賃が高くなるような方向性は認められない。佐賀県が長崎新幹線の北ルートと南ルートを示したのはそれもある。あくまで「長崎本線の在来線特急は維持してくださいね」と言うことである。その上で「そんなに新幹線が必要なら新鳥栖ー武雄温泉間の長崎本線を並行在来線扱いにしない方法で北ルートか南ルートで勝手にやってください」と言いたいわけである。
2022年秋で長崎新幹線は暫定開業するが、果たしてこれでは長崎市は陸の孤島になるだけではなかろうか。元々佐世保の人間は長崎市に遊びに行くことはないだろう。せっかくワーケーションに出来る資源を持ちながら生かせず、孤立への道を深める長崎市。今後も過疎化は止まりそうにない。

都市ビジョンの目指す方向性を箇条書きにせよ

日本は国家デザインを描けなかったことで中国に差を付けられた

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人口   2021/10/07   センチュリー・大橋
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