人柄重視なのに何故モンスター社員を雇ってしまうのか⓶
面接は対策を講じられる
面接でわかるのは質疑応答力でしかない。
質疑応答でしかない以上、対策も講じることができる。
と言うより、対策なしで面接に望む応募者は殆どいない。
逆に言うと、素のコミュニケーション力を見るためには、対策をさせないことが重要になる。
が、現実には対策させない方式で行うのは難しいであろう。
例えば飲み会を開いて応募者と飲み会面接をすることで、素の状態を出させることも有効ではある。
ただし、飲み会の費用が掛かるため、組織が大きくなるほど難しいだろう。
基本的に面接というのは事前に対策が行われるため、応募者の素を知ろうとしても難しいものであるし、そこからコミュニケーション力を推し量ることは難しいであろう。
面接形式で人柄は推し量れない
面接形式の場合、スキルの掘り下げを行う分には良いのだが、コミュニケーション力を推し量るのにはあまり向いていない。
コミュニケーション力にも様々な方向性があり、面接でわかるコミュニケーション力は「質疑応答力」に過ぎないからだ。
質疑応答形式のコミュニケーションが終業後に行われる場は、せいぜい会議くらいしかなく、報告、連絡、相談、雑談とは違うものである。
面接官を何人にしても、その場にいる応募者は1人なのだから、面接官を何人に増やしても、リアルタイムで顔合わせできる応募者が1人であることに変化はないのである。
結局のところ、モンスター社員が入るかどうかは、ガチャ要素が強くなってしまうのである。
どんなコミュニケーション力が必要なのか言語化する
「コミュニケーション力を持った人が欲しい」というのは、どんな企業も共通している。
しかし、企業変われば求められるコミュニケーション能力の質や種類も変わるものである。
大雑把に分ければ言語能力と非言語能力があるし、質問力や忖度力もまたコミュニケーション力であるし、論理的に人を納得させるのもまた、立派なコミュニケーションスキルである。
自社のビジネスモデルや現在の在籍メンバーなどの兼ね合いで、必要なコミュニケーションスキルの質は違うであろうし、果たして自社でどんなコミュニケーションスキルを求めているのかと言うのは、言語化して定義付けた方が良いのではなかろうか。
「どんなコミュニケーション能力が欲しいか」を定義付け、面接におけるフレームワークにすることで、ミスマッチの採用は減らせるのかも知れない。
そして今の自社にも社員をモンスター化させる要因がないかは、改めてチェックは必要ではなかろうか。