「手取り13万円の俺」終わってる状態を脱出するには転職しかない⓶
転職活動を1人でやると失敗する
写真:神崎川のフリー写真素材
手取り13万円問題を解決する手段は転職しかないのが今の日本の現実である。
日本人は社会を変えることに抵抗を持つ気質である以上、会社を変えるより対処法は無い。
そこで転職に当たって大事なのは他己評価である。
転職エージェントを使うための文句として「転職は1人でやると失敗する」というものである。
これは紛れもない話であり、実際1人でやると失敗する危険性は高くなる。
1人での転職はなぜ失敗するのか。それは自己評価を正しく出来ないことに1つの原因がある。
自己評価と言うのはだいたい市場(他人)の評価とリンクしない。もちろん過大評価するのは良くないが、同時に過小評価するというのもまた、よろしい事ではない。同時に自己評価を適切に行うことも難しいのでる。
だからこそ転職は1人でやってはいけない。キチンと転職エージェントに頼った方が良い結果に繋がることが多いだろう。
コロナ禍でも求人はある
また、コロナ禍と言えども2021年からは求人数も増加に転じている。元通りとは言えずとも、2020年のような過度の自粛をするムードはなくなり、徐々にWithコロナへと経済は舵を切っている中、やはり職種・業界によっては人手不足なのである。
意外な業界が未経験を採用するケースもある。
ITでもプログラマーは20代の内しか未経験への門戸は開かれていないが、インフラは30代、場合によっては40代にも未経験者が入っていくケースがある。
とりわけインフラエンジニアはこの先の将来の安泰度は高い。ITを使う以上、サーバーもネットワークも必ず使用するものであり、かつ人間が手作業でやらなければ出来ないことも多いからだ。
給料もそこそこ良いし、ITは全ての産業と関わる中、インフラエンジニアは間違いなくエッセンシャルワーカーである。
或いは製造業や建設業なども人手不足を抱えているため、少なくとも「今(手取り13万円)よりはマシな給料が欲しい」と考えて転職するなら、難易度はそれほど高いものではないだろう。
転職が盛んになった方が平均賃金も伸びる
少なくとも今の日本人の気質から考えれば、手取りを上げるには転職しか対処療法は無い。尤も、転職によって人の移動が活発になる方が、日本人全体の平均賃金も底上げされるのでは無かろうか。
今は採用難の時代である。試しに富山県の製造業でリクナビ検索をしてみても、流石に手取り13万円よりは多く貰える会社が多い。尤も大半が派遣会社の正社員として働く一昔前の特定派遣のような働き方ではあるのだが…。
「こんなに手取りの少ない日本はおかしい」とはTwitterなどで愚痴をこぼすことはあるものの、それでも社会を変えようともしなければ、会社を変えようともしない。それは手取りが安いままで当然だ。
そして、会社を変えると言っても会社の体質を変えることは容易ではないから、所属企業を変えるのが最も手っ取り早い賃上げ方法ではあるのだが、給料不満があっても辞めない以上、企業側も賃金を上げる必要が無い。日本の賃金が上がらない理由の1つには、やはり雇用の流動性が低いことも原因としてはあるのである。
賃金を上げる方法は4つしかない。
⓵転職する
⓶社会を変える
⓷会社と戦う(交渉する)
⓸出世する
日本人は衝突を避ける傾向がある民族であるからして、社会を変える運動をしたり、会社と戦うようなことはしたがらないであろう。となると、現実的には転職をする以外に選択は無いのではないか。
元より、その「手取り13万円の会社」を選んだのは自分自身では無かろうか。
何故そのような会社を選んだのかはわからないが、折り合いをつけるのも自分自身でしかない。
日銀が異次元緩和を続ける以上、今後も円安の流れは止まらない。手取り13万円のまま茹でガエルとなるのか、それとも転職をして少しでも手取りを増やすのか。その部分だけは自分で決められることである。